【カタールW杯】識者が日本代表ドイツ戦を展望 カギ握る“バイエルンブロック”と19歳新星ムシアラ

 

【カタールW杯】識者が日本代表ドイツ戦を展望 カギ握る“バイエルンブロック”と19歳新星ムシアラ
W杯での飛躍が期待される19歳のムシアラ(C)Getty Images

■ドイツの速い攻撃を封じられるか

日本はドイツ相手に9月のアメリカ戦と同様に前田大然、鎌田、伊東純也久保建英の4人を前線に並べ、[4-4-2]のブロックでプレスを掛けていくことが予想される。木崎氏は「最初の15分くらいは主導権を握りたいので、かなり激しくいく」としつつ、「ただ体力が持たないので、15分~20分経った時くらいから真ん中で待ち構えるスタイルに変える」とラインを下げてのミドルプレスを推奨する。アメリカ戦で安定感を見せた戦いが個々のタレント力や経験で勝るドイツにも通用するか。試合トータルを考えてのゲームプランがカギを握ってくることは間違いない。

ハンジ・フリック監督が志向するのは、ポゼッションをしつつも常にゴールへ矢印が向いた縦に速い攻撃。ボールを失っても即時奪回を狙い、試合を通してドイツがゲームを支配する展開が想定される。その中で日本は連動したプレスでパスコースを限定し、アントニオ・リュディガーニクラス・ズーレといったドイツの最終ラインから送り込まれる縦パスを拾って、いかにショートカウンターにつなげられるか。主導権を握るであろうドイツの攻撃を食い止め、日本が優位に立つ時間帯を作るためにも、ドイツが狙ってくる縦パスを逆に狙っていくという姿勢は求められる。

その中で木崎氏が日本のキーマンに挙げたのが、ボランチで先発が予想される遠藤。

シュツットガルトの主将を務め、2020-21シーズンから2季連続でブンデスリーガの「デュエル王」に輝いた遠藤の球際の強さとボール奪取力は、日本がドイツ相手に流れを引き寄せる上で必要不可欠。脳震盪の影響でカナダ戦を回避しており、コンディション面は懸念材料である。また、「ボランチの遠藤選手とそれに付随したCB2人ですかね」と、吉田麻也を中心に形成する最終ラインとの関係性もカギを握るとし、普段のリーグ戦でドイツサッカーを体感する彼らを中心に90分間を凌げるかは、日本が初戦で勝ち点を拾うためのポイントとなりそうだ。

ドイツ戦で日本のカギを握る遠藤航(C)Getty Images

■考えられるシナリオは…

木崎氏にドイツ戦で考えられる展開についても話を聞いた。

「ワーストシナリオ」として挙げたのが前半で大差がつく流れ。森保ジャパンの課題として相手に先制点を取られた際の勝率の悪さや試合中の修正力はテーマとして挙げられてきた。「前半で0-2とか0-3とかという大差がついてしまう展開もあり得る。アンラッキーな形で失点するとどどどって崩れてしまう」と最悪の展開について想定する。

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そんな中で日本に求められるのが同点、もしくは先制点を許しても慌てずに粘り強く時計の針を進めていくことで、後半に勝負が来る展開が森保ジャパンにとっては理想的だ。個人の力で相手を突破できる三笘薫が“ジョーカー”として控えているが、木崎氏は「三笘選手のドリブルはドイツにすごく相性がいいと思うので、突破によって1点を取って追いつくということも可能」と言及。ブライトンで調子を上げてきたウインガーの打開力で、ドイツの守備網を突破しての勝ち点奪取という可能性もあると期待をかけている。

日本はカタールW杯でドイツ、コスタリカ、スペインの順に対戦していく。その中でいきなり激突するドイツは中心選手の好調さも相まって、厳しいグループとなった中でも最もタフな相手として立ちふさがることになる。初戦のパフォーマンスはよくも悪くもその後を左右するだけに、フリック監督が率いるチームの勢いを封じ込め、いかに自分たちの時間を作れるか。4年の歳月を重ねてきた森保ジャパンが、世界最高峰の舞台で初陣に挑む。

izukawaya