ドジャースの大谷翔平投手は9日(日本時間10日)、3月末に投手としての調整を再開させてから4度目のブルペン投球を行った。変化球を交えて14球を投じ、最速は88マイル(約141.6キロ)を計測した。ただ、当初は5月とされていたマウンド復帰は叶わない情勢となっており、一部ではオールスターゲームの前後が目安という声も聞こえ始めた。なぜ予定が後倒しになっているのか、米メディア『ヤフー・スポーツ』が分析した。
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■球数や球種、球速に制限がかかった状態
デーブ・ロバーツ監督の口から、大谷の投手復帰プログラムの一時中断が発表されたのが、3月6日(日本時間7日)。公式戦登板の前提となる「ライブBP」の登板も白紙となり、同時に5月のマウンド復帰も遠のいた。
その後、東京での開幕シリーズを挟み、帰国後に投手復帰プログラムを再開。しかし、現在も球数、球速、球種に制限がかかっている状態で、「ライブBP」の登板日も未定のままとなっている。
そのため、米メディア『ヤフー・スポーツ』は11日、「なぜショウヘイ・オオタニの投手復帰はこれほど時間がかかっているのか」と題して記事を公開。タイムラインが見えない理由を推察した。
同メディアは、同僚トニー・ゴンソリン投手と比較。大谷は2023年9月19日(同20日)に右肘を手術したが、ゴンソリンも23年8月31日(同9月1日)に肘の再建手術(トミー・ジョン手術)を受けていた。つまり、2人は同時期に手術を行ったが、ゴンソリンはすでにマウンドへ戻った。一方で大谷の場合は不透明。どうして大きな差が付いたのか――。
■2回手術の大投手よりも長いリハビリ
その理由について同メディアは、大谷の右肘手術が2回目であること、昨年のワールドシリーズで負傷した左肩にもメスを入れたこと、そして打者として毎日プレーするという特殊な状況を鑑みて、チームが慎重を期しているからだと説明した。
さらに、ドジャースはブレイク・スネル投手が離脱したものの、先発ローテーションは充実しており、大谷の投手復帰を急がせる必要もないと付け加えた。
ただ、大谷と同じく肘を2回手術した大投手ジェイコブ・デグロムは、2回目の手術から約15カ月で復帰。もし大谷がオールスター戦前後に復帰した場合、そのリハビリ期間は22~23カ月となり、デグロムと比較しても長い。
同メディアは最後、「今回が2度目の手術ということもあって、ドジャースは医師たちと相談しながら進めています。慎重に、そして十分に配慮することが大切だと考えています」という大谷のコメントを紹介。そして「ということで、待ち切れない世間の人々や、世界中にいる何百万、何千万ものオオタニファンたちは、もう少しだけ待つしかない」と結んだ。
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