ロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平が19日(日本時間20日)、ロサンゼルスのドジャー・スタジアムで行われたオールスターゲームにア・リーグの「1番DH」でスタメン出場した。初回の第1打席にクレイトン・カーショー(ロサンゼルス・ドジャース)から中前安打を放つと、3回の第2打席はサンディエゴ・パドレスの右腕ジョー・マスグローブと対戦し、四球を選んで出塁した。
球宴を大いに盛り上げた大谷だが、周囲はトレード話で持ち切り。地元ドジャースのファンも「オオタニが欲しい」と加入を歓迎していた。
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■史上最高額を拒否したソト、移籍話に現実味
オールスター戦の話題はグラウンド内に留まらない。今回クローズアップされたのはメジャーを代表する強打者2人、大谷とファン・ソト(ワシントン・ナショナルズ)のトレード話。2018年にメジャーデビューした両雄が、今夏そろって去就で注目されている。
特にソトが15年4億4000万ドル(約607億2000万円)というMLB史上最高額のオファーを拒否した事実が明るみに出てからは報道も過熱。ナショナルズは契約延長をあきらめ、若き天才打者のトレードを容認するのではないかという観測が広がっている。
一方、大谷の移籍問題についてもメディアが連日取り上げている。概要としては、低空飛行の続くエンゼルスがチームの再編成に着手するというもので、そのため大谷をトレード市場に供出し、見返りとして新天地候補から主力クラスと若手有望株を獲得するのではないか、というストーリーが語られている。
首位を走るドジャースの戦力はすでに十分
突然語られ始めた大物2人の移籍について、球宴開催地であり、移籍候補先としても名前の挙がるドジャースの専門メディア『Dodgers Nation』が緊急アンケートを実施。ズバリ、「あなたならショウヘイ・オオタニとフアン・ソトのどちらを選ぶ?」という問いでファン投票を行った。その結果、大谷62.2%、ソト37.8%となり、二刀流が圧倒する結果に。実は2人とも打率は.250程度(大谷.258、ソト.250)で、本塁打数は大谷19、ソト20。打撃成績がさほど変わらないのであれば、投手として9勝(防御率2.38)を挙げ、マウンドでも圧倒的な存在感を見せている大谷に投票するのは自然な流れ。
昨年のオールスター・ホームラン・ダービーではソトに軍配が挙がったが、今回は大谷がリベンジを果たした?かたちだ。
ただ、ドジャースはすでに60勝を挙げ、ナ・リーグ西地区の首位を独走中。当然、これ以上の戦力が必要なのか、という声もあがる。「Dodgers Nation」も「もしオオタニを獲得するのであれば、我々は色々なものをあきらめなければならない」と記し、交換要員としてトッププロスペクトの放出は避けられないとした。大谷やソトとの交換のために、ドジャースは若手有望株を差し出すのか、そこまでする価値はあるのか……。難しい決断であることは間違いない。
トレード期限は現地8月2日。これまで何度も実施されてきた真夏のサプライズが、大谷の身に訪れたとしても不思議ではない。
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文●SPREAD編集部