4月22日、フィギュアスケート男子の羽生結弦選手が仙台市で凱旋パレードを行った。
宮城県内外から約10万8000人が集まったにもかかわらず、パレード後にはゴミもほとんど残っていなかったと報道されている。
読売新聞によると、集まったのは90リットルの業務用のゴミ袋6袋分のみとのことだ。
「ボランティアスタッフ含め見回りをしましたが、ゴミひとつ落ちていませんでした」
ツイッターにも、「ボランティアスタッフ含め見回りをしましたが、ゴミひとつ落ちていませんでした。マナーが素晴らしく感動しました」などの投稿がされ、「羽生ファンはさすが」といった賞賛のコメントが集まった。
羽生結弦くんのパレードに参加されたファンの皆さまへ
パレード終了後、ボランティアスタッフ含め見回りをしましたが、ゴミひとつ落ちていませんでした。
マナーが素晴らしく感動しました。
ぜひまた、仙台へお越しください。
ありがとうございました。#羽生結弦#羽生結弦パレード pic.twitter.com/7aH7bEHhTa— yuki_snow🏂 (@yuki_ayumuB) April 22, 2018
すごいね仙台。なんて素晴らしい!
あれだけのフアンが集まったのに沿道にゴミが落ちてなかったとのこと。
羽生選手の礼儀正しさが応援する人たちへも伝わったかのようです。
何の打ち合わせもなく
こういうことが出来る街
こういうことが出来る日本って、いいよね! pic.twitter.com/dkT8bmol6Z— Chieko Nagayama (@RibbonChieko) April 22, 2018
羽生結弦パレードのあとゴミだらけとか言われないように証拠写真撮っておこ
ご覧の通り綺麗です!!
仙台の街はいつも綺麗だよ!#市民広場 pic.twitter.com/EFrY1Hup76— かんくろon Ice😉Ci羽生さんおかえりなさい (@knkr7vvonice) April 22, 2018
一部では非難の声も…?
ただし、一部では「椅子、毛布、レジャーシートは打ち捨てられたままだった」「パレード周辺のコンビニのトイレが壊れていた」といった指摘や、パレードのゴール付近、「勾当台公園」のゴミ箱が溢れかえっていたなどの声も寄せられた。
羽生結弦のパレードに
来た人がコンビニの
トイレ使いまくった
せいかトイレ壊れてんのほんと草 pic.twitter.com/xKB2nffkjR— TsubasA (@AKGBBX) April 22, 2018
羽生結弦パレードに参加したファン、ゴミ出さなかったって言われてるけど、場所取りに使った椅子、毛布、レジャーシートなどはそのまま打ち捨てられていましたよ。ゴミとしてはカウントされず、落し物として届けられてました。
— sara (@sara_tweets_luv) April 23, 2018
羽生選手パレード後、ゴミひとつなかったってRTみたけど、周辺ビルでトイレを貸していた所は個室とかゴミ箱に空のカップとかコンビニ袋いっぱいのゴミとか大量に捨てられていたよ。こんなんじゃ貸し出しもなくなるかも。ひどい状況だった…
— ゴトー (@ICHMTs55) April 23, 2018
これから羽生結弦くんのパレードの残骸のゴミを一人で片付けたいと思います
こういう光景は本当に嫌です
私の住む街の仙台を汚してほしくありませんディズニーとは違って掃除してくれる人はいませんのでやります
勾当台公園の近くです#羽生結弦選手2連覇おめでとうパレード #羽生結弦 pic.twitter.com/JONZvx1Jg6— ジオさん (@093006d) April 22, 2018
しかしながら、「勾当台公園のゴミ箱が溢れかえっていた」というツイートに対しては「ゴミ箱周辺にゴミをまとめてくれているのだからむしろ有難い」などの声も寄せられており、むしろマナーを守った使い方であるといった反論も寄せられていた。
お疲れ様でした。
学生ボランティアでお祭り後のゴミ拾いをやっていた身としては、写真を見る限りゴミ箱(周辺)にゴミをまとめておいてくれてありがたいな。としか思いませんでした、すみません。
仙台のお祭りの後はとても綺麗なのでしょうね。羨ましいです。— あむ (@amu_amu_7) April 22, 2018
当たり前のことができるか
少なくとも、パレードが行われた沿道にゴミが落ちていなかったというのは事実だろう。「重箱の隅をつつく」という表現がこの場合正確かどうかは定かではないが、粗を探せばいくらでも出てくるものだ。
それよりは、11万人近くの人々が一箇所に集まったのに、全体的には「ゴミがほとんどない」という状態だったということを、素直に賞賛すべきなのではないだろうか。
集まる人の規模やイベントの質が異なるので比較対象にはならないかもしれないが、東京マラソンを取材したときはどうしてもゴミ拾いのボランティアさんが目立ったことを覚えている。
話は変わるが、リオ五輪では、日本人の観戦客が会場内に落ちていたゴミを拾っていたことが地元メディアで取り上げられていた。観戦客は、「これは私たちの習慣です。(中略)日本人はポイ捨てせずに、ちゃんとした場所に捨てます」と述べたそうだ。
今回の件でも「ゴミを拾うのは当たり前なのだから、なんで大騒ぎしているのかわからない」といった意見が寄せられていたが、まさにそうなのかもしれない。
とはいえ、「ゴミがなかった」という事実がニュースになり、それに対していろいろな意見が寄せられるということ自体が、「当たり前」を実践することが大変であるからに他ならない。
「羽生選手のパレードだから」ではなく、2020年に控える東京五輪でも「当たり前」のことを日本人観客全員が意識できるとしたら、素晴らしいことだと思う。
私もなんらかの形で東京五輪期間は会場を訪れるだろうが、しっかりとゴミ袋を持って行こうと思う。