スポーツ仲裁裁判所(CAS)は29日、フィギュアスケート女子のカミラ・ワリエワ(ロシア)について、2021年12月25日から4年間の資格停止処分を認める裁定を下した。
また、ワリエワがドーピングテスト後である2022年2月、北京五輪団体戦でロシアオリンピック委員会(ROC)が獲得した金メダルも剥奪することを決定した。
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■タラソワ氏「CASの決定に正義はない」
当時15歳だったワリエワはROCのメンバーとして北京五輪へ出場。ショートプログラムでは90.18点で1位、フリーでも178.92点で1位となり、ROC団体の金メダルに貢献した。
しかし、直後にドーピング疑惑が浮上し、団体戦のメダル授与式は延期。続く女子シングルは16歳未満の保護対象者として出場が認めれたが、フリーでミスを連発、4位に終わり涙を流した。
その後、ロシア反ドーピング機関(RUSADA)は違反を認めるも過失なしとし、2021年ロシア選手権の結果のみを失格としたが、WADAと国際スケート連盟(ISU)がこれを不服としてCASに対し提訴していた。
この裁定を受け、ロシアスケート界の重鎮タチアナ・タラソワ氏は露の各メディアに対し、「CASの決定に正義はない。我が国への憎しみがこの少女にうつった」「この、ろくでなしめ!」などと過激なワードを添え猛反論。また、『タス通信』によると、ロシアのペスコフ大統領報道官は「政治的な決定だ。同意できない」とし、異議を申し立てる意向を示していると報道した。
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(SPREAD編集部)