【MLB】大谷翔平の「スピード」がWS制覇の重要なカギに 公式が“走塁指標”を分析「劇的な進化が見られる」

 

H.Ariga/SPREAD編集部

ドジャース・大谷翔平(C)Getty Images
ドジャース・大谷翔平(C)Getty Images

メジャーリーグは25日(日本時間26日)から、今季の世界一を決めるワールドシリーズが開催される。ア・リーグ優勝のヤンキースは2009年以来、対するナ・リーグ覇者のドジャースは、4年ぶりの世界一奪還へ挑む。

MLB公式サイトは24日(同25日)、「オオタニのスピードは、ワールドシリーズのXファクターになり得る……もし彼が走れば」と題した記事を掲載。大谷翔平投手の走塁に関するデータを取り上げ、今シリーズで重要な鍵を握る要素だと注目を寄せた。

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■リードの距離が大幅に増加

記事を担当したのは、MLB公式の分析システム『スタットキャスト』のデータ部門に所属するデビッド・アドラー記者。同氏は、大谷の走塁で起きたある「進化」に着目、今季の盗塁増加に繋がった要因としている。

もっとも大きな進化として挙げたのが、大谷の「平均リード距離」。具体的には「プライマリーリード」の劇的な増加が見られたという。「プライマリーリード」とは、投手がモーションを開始した時点で走者が塁から離れている距離を示すものだ。

記事によると、大谷は二塁へ盗塁を試みた際の「プライマリーリード」が、昨季まで毎年10.9フィート(約3.3メートル)から11.9フィート(約3.6メートル)以内だったのに対し、今季は平均12.9フィート(約3.9メートル)まで増加。メジャーリーグ平均の11.9フィートを上回る、大きなリードをとるようになったとのこと。

■走力自体に変化はないものの……

そしてもうひとつが「積極性」。大谷は今季の平均スプリントスピードが「28.1フィート/秒」で、メジャー全体169位。上位30%に位置している。エリート級ではないが、渡米してから変わらない高水準を維持できており、「50本塁打、50盗塁」を達成できたのは、スピード上昇ではなく積極的になったからだとアドラー氏は強く主張した。

今季59盗塁を成功させた大谷だが、プレーオフ11試合では失敗1で盗塁なし。落とせない試合が続く中でも、レギュラーシーズンのような姿を取り戻せば世界一奪還へ大きな武器になることは間違いない。

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