ドジャースは11日(日本時間12日)、本拠地でのカブス戦に臨み3-0で勝利した。先発した山本由伸投手は、今季最多の103球を投げて6回2安打無失点、9奪三振の好投で2勝目を挙げた。一方のカブスは、「3番DH」で出場した鈴木誠也外野手が、得点チャンスで痛恨の走塁ミス。このプレーに対して、地元メディアを中心に批判の声があがっている。
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■通算9打席目で山本から初安打も…
立ち上がりから山本とカブス先発マシュー・ボイド投手が好投。見ごたえのある投手戦を展開した。
先にチャンスをつかんだのは、カブス。4回1死からカイル・タッカー外野手が、山本の投じた低めスプリットを捉え、チーム初安打となる右翼線二塁打を放った。続いて登場したのが、鈴木。カウント1-1からの外角直球を見事な流し打ちで右前へ運び、山本から通算9打席目で初安打を放った。
しかし、チャンス拡大と思われた瞬間、鈴木は一塁を大きくオーバーラン。ボールは右翼のテオスカー・ヘルナンデス外野手から一塁のフレディ・フリーマン内野手に返球され、一、二塁間で挟まれた鈴木はあえなくタッチアウトとなった。
二塁走者のタッカーが本塁へ突っ込むと判断し、ボールが本塁へ返球される間に二塁に進もうとしたため、タッカーの動きを見ないで走ってしまった形だった。
このプレーが響き、山本攻略の大チャンスを逃したカブスは、結局ドジャース救援陣にも抑え込まれて完封負けとなった。
■今季のカブスは「走塁に強み」
シカゴの放送局『マーキー・スポーツ・ネットワーク』は、鈴木のミスを批判。「このような緊迫した試合では、限られたチャンスを最大限生かさなければならない」とし、「例えば4回に起きた走塁ミスは許されない」と指摘した。
その上で「正直な話、ほとんどの試合、1点だけで勝つことは難しい。ただ、今日のような投手戦いおいては、得点の価値が非常に高くなる。ようやく手にする1点、それを生み出すために犠牲となるアウトは大切にしなければならない。しかし、あの場面、スズキはヤマモトに対して助け船のようなアウトを差し出してしまった」と伝えた。
その後、ドジャースは3点を挙げたため、4回に1点入っていても結果は変わらなかったかもしれない。ただ、得点によって流れは変わり、6回にトミー・エドマン外野手に3ランを被弾したボイドの投球も変わっていたかもしれない。
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