開幕から20試合ほどが行われた2025年のMLB。ア・リーグ、ナ・リーグともに激戦が繰り広げられているが、特に熾烈なのがナ・リーグ西地区。勝率7割をキープしているドジャースが3位となっており、2位のジャイアンツが.722、1位のパドレスが.789と末恐ろしい事態となっている。
そんな中、個人成績でも例年にない面白い動きが見られている。それがナ・リーグの本塁打ランキング。昨年、54本塁打を放ちタイトルに輝いたドジャース・大谷翔平投手は今季も好調。16日(日本時間17日)のロッキーズ戦では今季初の先頭打者弾を放つなど、現在6本塁打でリーグトップタイにつけるが、思わぬ伏兵たちも同数で肩を並べている。“春の珍事”ともいえる、予想外のランキング入り選手たちをみていこう。
◆大谷翔平、開幕20試合“自己最高”を更新中の「打撃データ3選」 メジャー8年目でも留まらぬ進化
目次
■混戦模様でスタートしたナ・リーグ本塁打王争い
まず現時点(日本時間4月17日)で本塁打ランキング1位(6本塁打)のメンバーは以下の8人。
コービン・キャロル(ロッキーズ)
大谷翔平(ドジャース)
トミー・エドマン(ドジャース)
ウィルマー・フローレス(ジャイアンツ)
マット・マービス(マーリンズ)
カイル・シュワーバー(フィリーズ)
フェルナンド・タティスJr.(パドレス)
ジェームズ・ウッド(ナショナルズ)
予想通りとも言えるのが、上位常連となるパドレスのフェルナンド・タティスJr.外野手、フィリーズのカイル・シュワーバー内野手だろう。さらに、ナショナルズの有望株22歳のジェームズ・ウッド外野手も1位タイとなっており、未来の大砲候補として大器の片鱗をみせている。
【動画】ナショナルズ有望株、ジェームズ・ウッドの長打力
また、23年に新人王を獲得したダイヤモンドバックスのコービン・キャロル外野手も好調。2年連続20本塁打を達成している24歳の若きスターは、この調子を維持すれば初の30本塁打到達も夢ではないだろう。
■エドマン絶好調、マーリンズ若手はハイペースで量産中
一方で「まさかこの選手がこんなに本塁打を打つとは……」とファンたちを驚かせている選手が3人いる。それが、ドジャースのトミー・エドマン内野手、ジャイアンツのウィルマー・フローレス内野手、そしてマーリンズのマット・マービス内野手だ。
エドマンは今季20試合全てに出場し、打率.263、本塁打6、打点14、OPS.858と絶好調。カージナルス時代は守備の優れたユーティリティー選手としての評価がもっぱらだったが、昨年のポストシーズンでもチャンスに強い打撃をみせるなど“MVPトリオ”と共に強力なドジャース打線の中軸を担っている。キャリアハイの本塁打数は13ということもあり、今季これ以降は故障離脱などがない限り、多少調子を崩したとしてもキャリアハイ更新は間違いなさそうだ。
【動画】ドジャース・エドマン、今季初アーチは東京ドームで!
フローレスも全18試合に出場し打率.242、本塁打6、打点23、OPS.801と好調をキープ。昨年は怪我のため71試合のみの出場、打撃成績も低調だったがナ・リーグ西地区2位と大躍進をみせているジャイアンツにおいて欠かせないポイントゲッターとして、バットで貢献中だ。
現在27歳のマービスは、2023年にカブスでデビューするも出場数はわずか36試合で、本塁打も3本のみ。2024年オフにトレードでマーリンズに移籍した。すると新天地の環境がマッチしたのか、今季は13試合出場で6本塁打。驚異的なペースでアーチを量産しており、2025年のブレイク候補としてアピール中だ。
【動画】マーリンズ移籍で突如ブレイク? マービスのバッティング
and Mervis MASHES it out of here! pic.twitter.com/YOLtqTIOFV
— Miami Marlins (@Marlins) April 16, 2025
驚きの選手たちも多くランクインしているナ・リーグ本塁打王争いだが、まだまだシーズンは序盤。シーズンが進むにつれ、大谷翔平を筆頭に常連組がトップ争いをリードするとも予想されるが、伏兵たちがどこまで上位に居座るのかにも注目してみたい。
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