卓球の「ITTF男女ワールドカップ」は19日、女子シングルスの準決勝が行われ、世界ランキング9位の伊藤美誠(スターツ)は同7位の蒯曼(中国)と対戦。3-4で敗れ、決勝進出を逃した。
五輪メダリストである伊藤相手に逆転劇を見せた蒯曼。中国の次世代エースと目される21歳が試合後にコメントを残している。
◆伊藤美誠、決勝目前の逆転負けは「少し残酷なもの」 修正見せた中国の21歳次世代エースは「番狂わせを起こした」【ITTF男女ワールドカップ】
■試合中に光った戦術変更
準々決勝で世界2位の王曼昱(中国)との同士討ちを制して4強入りしていた蒯曼。今大会好調を維持していた伊藤のフォアハンドに押されるなど、序盤は日本の24歳に主導権を握られた。
しかし、試合中の巧みな修正が光り、第3ゲーム以降は伊藤のバック側にロングボールを集めるなど、相手の強みを消しにかかった。機を見て鋭いフォアで伊藤の逆を突くなど、追い込まれた状況でも冷静なプレー選択で逆転を引き寄せた。
試合後に蒯曼は、「伊藤選手と世界的な大会で対戦するのは初めてだった」と切り出しつつ、「相手は五輪チャンピオン。どんなスコアになろうとも彼女との対戦では普通のこと。ボールが地面について試合が終わるまで諦めなかった」と勝因に言及。今年に入り躍進が目立つ21歳に対して、中国メディア『捜狐』は「新たな時代における中国卓球界の主力選手」と成長を認めた。
中国女子期待の若手サウスポーとして存在感を高める蒯曼。日本選手の前に立ちはだかった21歳の今後にも注目が集まっていく。
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