ドーピング疑惑の渦中に置かれているフィギュアスケート女子のカミラ・ワリエワ(ロシア、ROC)が21日、自身のインスタグラムを更新。15歳の少女は北京五輪終了後の投稿で現在の心境を語るとともに、指導を受けるエテリ・トゥトベリゼコーチらへの感謝も記した。
◆【実際の投稿】ワリエワ、インスタで「この困難の状況の中、一緒にいてくれた人たちに感謝したい」 ハッシュタグで日本語で「ありがとう」と気持ちを伝える
■“疑惑”のコーチらに感謝つづる
1月26日以来約4週間ぶりに投稿したワリエワ。まず、「私にとって初めてのオリンピックが終わりました」とつづると、「アスリートの人生で最も重要なこのイベントに導いてくれた人々にお礼を言いたい」とし、トゥトベリゼコーチ、セルゲイ・デュダコフコーチ、振付師のダニイル・グレイヘンガウス氏へ感謝した。そして、「あなたたちがそばにいると私は守られていると感じ、どんな試練も乗り越えられます。私を強くしてくれてありがとう」と記し、ロシア語、英語、日本語、中国語で「ありがとう」のハッシュタグを付けた。
また、北京五輪の公式マスコット「ビンドゥンドゥン」のぬいぐるみを手にし、笑顔を見せる写真もアップしたほか、北京五輪のフリー演技終了後にワリエワを激しく叱責し、物議を醸したトゥトベリゼ氏らコーチ陣と収まったショットなども公開した。
この投稿には40万を超える「いいね」が付き、ロシアだけではなく、日本を含めた海外ファンからも多くの激励コメントが寄せられた。
また、今回の件で世界ドーピング防止機構(WADA)から調査対象の1人に挙げられているトゥトベリゼコーチも自身のインスタグラムで「ワリエワは団体戦のチャンピオンで、我々のスター。彼女に降りかかった試練は、我々のチーム皆で一緒に乗り越えなければいけない」と発信。今後もワリエワとともに歩む姿勢を見せた。
18日に帰国し、20日には早速練習を再開したワリエワ。順調に再スタートを切ったかのように見えるが、先行きは不透明。ドーピングの疑いが晴れたわけではなく、五輪に継続出場できたのも暫定的な措置であり、ROCの五輪団体金メダルの授与式も行われていない。当面、注目されるのは3月に行われる世界選手権。国際スケート連盟(ISU)としても、世間から疑惑の目が向けられているワリエワをすんなり出場させることは難しいと思われるが、果たしてどうか。ワリエワの動向、ISUの判断に注目が集まりそうだ。
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文・SPREAD編集部