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【MLB】2年連続“二刀流”で球宴選出の大谷翔平、「連敗ストッパー」としてチームを牽引した前半戦を振り返る

【MLB】2年連続“二刀流”で球宴選出の大谷翔平、「連敗ストッパー」としてチームを牽引した前半戦を振り返る
2022年前半戦も二刀流での活躍を見せた大谷翔平(C)Getty Images

ロサンゼルス・エンゼルス大谷翔平は、19日(日本時間20日)に行われるオールスターにDHと投手による「リアル二刀流」で選ばれた。大谷はファン投票によりヒューストン・アストロズヨルダン・アルバレスを上回りDH部門で選出されたが、それに続きコミッショナー事務局推薦で投手部門でも名を連ねた。

◆【MLBオールスター】大谷翔平は1番DHで先発出場予定

■要所で輝きを放った「打者・大谷」

2021年の「打者・大谷」は、オールスター前までに打率.279、本塁打は両リーグトップの33本を記録し、シーズン60発の大台さえ予感させた。オールスターを挟んでシーズン後半は疲労に加え、相手からの執拗な四球攻めにも遭い苦しめられたが、最終的にはプロ入り後初めて規定打席に到達、打率.257、46本塁打、100打点、26盗塁などの堂々たる成績を収めた。パワーにスピードを兼ね備えたその規格外のポテンシャルをアメリカの地で開花させた。

そして今季の「打者・大谷」は18日現在、ここまで89試合に出場し、打率.258、19本塁打、56打点、10盗塁の成績。本塁打は33本を放っているニューヨーク・ヤンキースアーロン・ジャッジと14本差の10位と昨季に比べると数字は落ちるが、6月9日(同10日)のボストン・レッドソックス戦では二刀流をこなしながらの逆転12号2ランで連敗を「14」で止め、21日(同22日)のカンザスシティ・ロイヤルズ戦では2本の3ランを含む日本人最多タイの8打点をたたき出すなど要所要所で、さすがの存在感を放っている。

■「連敗ストッパー」として救世主に

2021年の「投手・大谷」はオールスター前に13試合に登板し、4勝1敗で防御率3.49。2019年は登板なし、翌2020年も2試合の登板に終わるなど懸念されてきたピッチング面で復調を見せた。勝利投手に輝いたオールスター明けも安定した投球を続けると、シーズン2桁勝利にこそあと一歩で届かなかったものの、23試合に登板し、9勝2敗、防御率3.18、130回1/3を投げ奪三振は156と故障なく稼働した。

今季の「投手・大谷」はここまで15試合に登板して9勝4敗、防御率は2.38と早くも昨季の勝利数に並んだ。勝ち星はリーグ6位で、123を数える奪三振数もリーグ5位と投手として見ても一流と呼べるスタッツを残している。今季の大谷を語るうえで欠かせないのが「連敗ストッパー」としての働き。14連敗を止めたレッドソックス戦に加え、6月16日(同17日)のシアトル・マリナーズ戦、22日(同23日)のロイヤルズ戦、7月6日(同7日)のマリナーズ戦でもエンゼルスの連敗を止め、13日(同14日)のアストロズ戦でも勝利投手になった。攻守における総合力では昨季に劣らない活躍を見せており、“二刀流選手”として2年連続オールスターに選ばれたのも納得の前半戦を過ごしたと言える。

堂々たる成績で19日(同20日)に行われるオールスターの先発に名を連ねることになった大谷は、後半戦でまずは1918年にベーブ・ルースが達成した「2桁勝利・2桁本塁打」に挑むことになる。“昨季超え”を果たしたうえで、2年連続の30本塁打や、ルースでさえ成し遂げていない200奪三振など、昨季に劣らない伝説を残すことができるか。

長いメジャーの歴史でも前例のない存在として自らの道を歩む大谷は、2022年の残りシーズンでどのようなインパクトをもたらしてくれるのか。

◆大谷翔平は2年連続二刀流出場決定 オールスター選出選手一覧

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文・井本佳孝(SPREAD編集部)