■長所も短所も理解するシュトライヒ監督の存在
しかし、フライブルクで就任12年目を迎えているクリスティアン・シュトライヒ監督は、「リツはサイドで張ってプレーするタイプではない。内側のハーフスペースに入って縦パスを引き出せる選手で、今までのウチにはない新たな武器だ」と、堂安がロッベンとは異なる長所を持っていることを理解している。
堂安自身もフライブルクを新天地に選んだ理由として、この長期政権を築く指揮官の名前を挙げており、「短所も含めて理解してもらっている。この監督にならキツイことを言われても素直に受け入れられるし、父親のような指導者だと思う」と信頼を寄せる。
PSVのドイツ人指揮官ロジャー・シュミット(現ベンフィカ監督)からも「ウチと似ていて、戦術的にボールを失った瞬間から積極的にプレスをかけるサッカーを志向しているから、フライブルクはベスト・ステップになる」とアドバイスを受けたことも明かしている。
フライブルクの凄さは前線からボールを激しく奪いに行くハイプレスのチームでありながら、昨季のブンデスリーガで警告を受けた回数がリーグ最少の34回だったことに表れている。それだけ緻密に戦術が練られ、チーム全体に深く浸透していることが裏付けられる。
また、フライブルクで歴代最多の101得点を記録し、途中出場からのゴール数がブンデス史上最多の33を誇る元ドイツ代表FWニルス・ペーターゼンは、バイエルン所属時代に堂安の先輩でもある元日本代表FW宇佐美貴史(ガンバ大阪)と家族ぐるみの付き合いがあり、現在では日本食レストランを経営するほどの親日家だ。堂安もさっそくレストランのメニューについての意見交換をするなど、新たなチームメートとのコミュニケーションも上々のようだ。
「監督、チームメート、クラブ、街並みなど、全てが気に入っていて、加入してから2週間くらいでフィットできたと思う」。
11月にカタールW杯を控える中で、新たな野心を持つクラブと相思相愛の関係で挑む今シーズン、好スタートを切った堂安律はさらなる高みへと飛躍する。
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文●新垣 博之









