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【プロ野球】埼玉西武ライオンズの挑戦、6日遅れのキャンプインは吉と出るのか凶と出るのか…

 

【プロ野球】埼玉西武ライオンズの挑戦、6日遅れのキャンプインは吉と出るのか凶と出るのか…
2023年から着用される西武の新ユニフォーム 提供:埼玉西武ライオンズ

プロ野球11球団が例年どおり2月1日にキャンプインした。

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■沖縄の暖かさは野球のキャンプ地には申し分なし

2000年ごろから2019年まで、私は2月の建国記念日をからめて会社を1日休み、沖縄本島にプロ野球のキャンプをほぼ毎年見に行った。無観客となったときもホテルもレンタカーも手配していた。

前職でもまったくプロ野球は関係がなく、部外者だったのだが、キャンプ見物は無料だし、3日あれば半日ずつ6球団のキャンプを見ることができる。プロの練習を見るのは大変楽しいもので、選手だけでなく著名な野球評論家が目の前に現れることもある。

キャンプ地に選ばれた各市町村の歓迎ムードもとても篤いもので、室内練習場やブルペンなどの施設もみるみるうちに立派になっていった。観光立県をめざす行政が観光客に対するサービスも年々拡充してきたし、球団のほうも、四国や九州でキャンプをしていたチームが次々沖縄に移転した。日本列島は関東以西では東西に長く、南北には長くない。つまり四国や九州は関東にくらべてそれほど暖かいわけではない。

沖縄の暖かさは野球のキャンプ地には申し分がない。

何十年もの間日本のプロ野球界で言われ続けたけれども、1シーズン戦える体力と技術をじっくり磨いているのが春のキャンプである。シーズンが始まると試合は毎日続くし試合のない日は休息も必要だし、なかなか立て直す機会はなくなってしまう。ハッとさせられるようなスーパープレーも、こういう地味で豊富な練習量のたまものだと私もキャンプを見て実感する。バントシフトやランダウンプレーなどフォーメーションの練習も重要である。

内野守備ひとつとっても同じ打球は二度と来ないわけで、数多くノックを受けたり、フリー打撃の痛烈な打球を追いかけたりしてプロの守備を私たちに見せてくれるようになる。

冒頭「11球団が例年どおり2月1日にキャンプインした」と記したのには、もちろんわけがある。

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ニューヨーク・メッツなどで活躍した松井監督の戦略か (c)Getty Images

■監督のメジャー経験か、それとも親会社の意向か

埼玉西武ライオンズは、その重要なキャンプを6日遅れでスタートさせる。

そう聞いて少なからず驚いた。確かにWBCでレギュラーシーズン開始が例年より5日遅いというのだから、大した影響はないという意見も多い。大リーグのキャンプインも遅いし、時間も日本より短いのは有名で、大リーグ経験者である松井稼頭央新監督はそれほど問題にしてないのかもしれない。

選手はどうなのだろう。

他球団の選手が連日特打ちや特守や投げ込みをしているのを見て、自分たちも気がはやっているのではないだろうか。一部報道で言われているようにもし親会社による経費節減の意向が働いているのだとしたら、球団関係者は監督も選手も含めて、それに対する不満をメディアに言えるわけがない。ビジネス的には、野球界で盟主と君臨した時代も今も、ライオンズは西武鉄道のグループ会社にひとつである。親会社の意向に子会社が逆らえるわけがなく、それをメディアにも言えない。子会社とは原則そういうものだ。

ただし、いろいろな情報が海外から入ってきて、日本のスポーツ界も価値観が変わっている。確かに、大リーグの練習は日本ほどないようなのだが、どうして日米の差が広がるのか、簡単に答えはみつからない。

やってみればこれが意外とよかった、というのは新しい試みにはよくあることで、西武の今季の成績が見ものである。

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それでも自分が選手なら、温暖な沖縄で毎日たくさん打って、たくさんノックを受けたいと思うのだが…。

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著者プロフィール

篠原一郎●順天堂大学スポーツ健康科学部特任教授

1959年生まれ、愛媛県出身。松山東高校(旧制・松山中)および東京大学野球部OB。新卒にて電通入社。東京六大学野球連盟公式記録員、東京大学野球部OB会前幹事長。現在順天堂大学スポーツ健康科学部特任教授。