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【WRC】第5戦ラリー・ポルトガルは今季の行く末を占うグラベル初戦、トヨタ勢は4連勝なるか 11日開幕

【WRC】第5戦ラリー・ポルトガルは今季の行く末を占うグラベル初戦、トヨタ勢は4連勝なるか 11日開幕
クロアチアで優勝 故ブリーン追悼のためアイルランド国旗を掲げる元ナビのマーティン(左)とエバンス (C) Toyota Gazoo Racing WRT

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2023年FIA世界ラリー選手権WRC)第5戦ラリー・ポルトガルは11日から14日かけポルトガル北部で開催される。

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■7戦続くグラベル・ラリーの初戦

ラリー・ポルトガルは、10月初旬まで7戦続くグラベル(未舗装路)ラリー連戦の、最初の1戦。チームとドライバーは様々なチャレンジに挑む。TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team(TGR)のエルフィン・エバンスは、ターマック(舗装路)ラリーとして開催された前戦ラリー・クロアチアで優勝。今回予定どおりポルトガルを欠場するセバスチャン・オジエと同ポイントでドライバー選手権首位タイ。カッレ・ロバンペラはわずか1ポイント後方の選手権3位。上位5名ドライバーの差はわずか11ポイント。ここまで接近した戦いが続いている。

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2021年はエバンスが、22年はロバンペラがそれぞれ優勝し、TGRは過去3大会連続で同ラリーを制覇している。また、第2戦ラリー・スウェーデン以来今シーズン2回目のワークス参戦となる勝田貴元は、TGRの主力選手として、これまでも好成績を残してきたラリー・ポルトガルでマニュファクチャラーズ・ポイントの獲得を目指す。

前戦の優勝者・エルフィンは「ポルトガルはとてもいいラリーですが、近年はかなり荒れた路面が増えています。高速で流れるようなコーナーを走る楽しい区間もあれば、タイヤやクルマに気を使わなければならない区間もあります。そういう意味では異なる要素がミックスされたラリーといえますが、私自身はとても楽しむことができています。今回のポルトガルを皮切りにグラベルイベントが目白押しで、とても忙しい日々が続きます。前戦クロアチアで優勝した結果、ポルトガルでは出走順一番手で初日のステージを走ることになりますが、この先数戦はその役目を担うドライバーがラリーごとに変わっていくと思います。金曜日に直面する滑りやすいコンディションの路面で、自分たちのパフォーマンスを最大限に発揮した上で、何ができるのか見ていくことになるでしょう」と自信を覗かせた。

ここまでまだ勝ち星のない昨季王者カッレ・ロバンペラ (C) Toyota Gazoo Racing WRT

また今季まだ勝ち星に恵まれないロバンペラは「ポルトガルに戻ることができて本当に嬉しく思います。とても好きなイベントですし、昨年は出走順一番手でステージを走行したにも関わらず優勝することができました。我々ドライバーたちがよく知っている伝説的なステージも多くあるラリーなので、例年ペースは非常に速く、今回もきっと接戦になると思います。今シーズンはもっといい結果を目指していたのですが、完璧なスタートを切ることはできませんでした。それでも僅差の選手権争いに加わることはできています。開幕4戦でこのような拮抗した戦いが続くのは久しぶりです。これからの一連のグラベルイベントは決して簡単ではありませんが、ハードにプッシュし続け、良い結果を出したいと思います」と挽回を期した。

「表彰台を狙う」と宣言するトヨタの勝田貴元 撮影:SPREAD編集部

また、今季パートタイムながらワークス参戦しつつも結果を残せていない勝田は「ポルトガルが本当に楽しみです。過去2年間は総合4位でフィニッシュし、特に昨年は表彰台まであと一歩でした。最終的に2秒差で表彰台を逃したので、今年は表彰台を目指します。きっと大きなチャレンジになるでしょうが、可能性はあると思っています。今年の序盤戦はなかなか思い通りに行かなかったですが、クルマには常にいいフィーリングを感じています。毎戦進化していますし、事前のテストも上手くいったので、ハードワークが報われることを願っています。ポルトガルのステージは好きですし、とても走りやすいので、あとは自分自身をプッシュすることさえできれば、きっといい週末になると思います」と、それでも表彰台を狙うと前を向いた。

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TGRチーム代表ヤリ-マティ・ラトバラ「チャンピオンシップでは良い位置につけていますが、特にドライバー選手権に関しては接戦なので、さらに良い結果を得るために正しく仕事を進めていく必要があります。ポルトガルは思いきり攻めることができるラリーである反面、タイヤの摩耗が厳しく、2回目にステージを走行する際は石に当たらないように気をつけなくてはなりません。私がドライバーだった時は常に楽しんで走ることができていたので、我々のドライバーたちもきっとこのラリーを楽しんでいるはずです。エルフィンもカッレも過去に優勝していますし、貴元も過去いい戦いをしてきました。GR YARIS Rally1 HYBRIDのグラベル仕様は改良が進み、すでにメキシコで成果を上げているので、今回も自信を持ってラリーに臨むことができます。サルディニア島で最近行なったテストでは、さらなる強化に努め、今後数週間以内に連続して開催されるラフグラベルラリー3戦にむけて準備を進める貴重な機会になりました」とコメント寄せている。

■1973年から続く伝統の一戦

ポルトガル・ラリーSS図-1 提供:WRC/TGR

本ラリーは1973年のWRC初年度からシリーズに含まれ、高い人気を誇る。ステージは流れるようなコーナーが続くハイスピードなセクションと、荒れた路面を走行するテクニカルなセクションからなり、グラベルでのクルマのパフォーマンスを測る上で最適なラリー。路面のコンディションは同じステージを1回目に走行時と2回目走行時で大きく変わり、1回目の走行では砂に覆われ全体的にソフトだが、砂が掃ける2回目は深い轍(わだち)が刻まれ、また石や岩盤が露出することでタイヤやサスペンションに大きなストレスがかかる。

ラリーの中心となるサービスパークは、ポルトガル北部の大都市ポルト近郊の町「マトジニョス」に置かれ、その南側に位置する古都コインブラで11日にセレモニアルスタートが行われる。

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競技は12日から始まり、デイ1としてコインブラの周辺で3本のステージを各2回走行。その後、2本のステージを走行した後マトジニョスの最終サービスに向かう。デイ1はミッドデイサービスが設定されず、アルガニルの「タイヤフィッティングゾーン」での簡便な整備作業のみで8本のステージを走りきらなければならない。

13日のデイ2は、サービスパークの東北エリアに広がるカブレイラ山脈で3本のステージを各2回走行。全長37.24キロのSS10/13「アマランテ」は今大会最長のステージ。1日の最後にはロウサダで名物のスーパーSSが行われ、7本のステージの合計距離は148.68キロと3日間で最長の一日となる。

14日の最終日デイ3は、ビッグジャンプで有名な「ファフェ」を含む4本のステージを走行。最終ステージとなるファフェ2は、トップ5タイムを記録した選手とマニュファクチャラーにボーナスの選手権ポイントが付与される「パワーステージ」に指定される。ラリーは3日間で19本のSSを走行し、その合計距離は325.35キロ。リエゾン(移動区間)も含めた総走行距離は1644.92キロ。

ポルトガル・ラリーSS図-2 提供:WRC/TGR

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文●SPREAD編集部


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