3日は新潟競馬場でサマー2000シリーズの5戦目となる新潟記念(GIII、芝2000m)が開催されます。
例年ならサマー2000シリーズの路線から七夕賞組の参戦が目立つものの、今年はグランオフィシエ1頭のみ。優勝のチャンスがあるのは函館記念4着のマイネルウィルトスだけで、ここで1着が絶対条件となります。
今回は左回りへの大規模改装後となる2001年以降の過去データを基に気になる騎手データを見ていきます。
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■軸はM.デムーロ騎手で決まり
今年の新潟記念に騎乗する騎手の中で、集計期間内に騎乗経験があるのは11騎手。各騎手のデータは次の通りです。
先週のキーンランドCのデータとは異なり、分かりやすいデータが算出されました。騎手の得意、不得意がはっきりと分かれている重賞です。
まず取り上げたいのが、連対率71.4%という驚異的な数値を記録するM.デムーロ騎手。
2015年のパッションダンス(6番人気1着)、17年のアストラエンブレム(1番人気2着)、19年のジナンボー(6番人気2着)、20年のジナンボー(3番人気2着)、そして21年のマイネルファンロン(12番人気1着)と、人気を問わず頼りになる存在ですね。
なお、馬券圏外に敗れた2頭はともに8歳馬で【M.デムーロ騎手】×【7歳以下】の組み合わせは【2.3.0.0】の連対率100%。
同騎手は今年の新潟記念で前日17時時点4番人気のマイネルウィルトス(牡7、栗東・宮徹厩舎)に跨ります。“激アツ条件”に該当するため「堅軸」扱いで良さそうです。今年も人気以上の激走に期待しましょう。
■穴メーカーなら菅原明良騎手
続いて騎乗機会こそ2鞍に限られますが、その2鞍で穴メーカーぶりを遺憾なく発揮している菅原明良騎手のデータを見ていきましょう。
2021年の8番人気ヤシャマルは3着まであと一歩の4着でしたが、昨年は10番人気のカラテを優勝に導いています。また、同騎手は今年の新潟大賞典(GIII、芝2000m)でも5番人気のカラテで優勝。この舞台では穴メーカーぶりがキラリと光りますね。
そんな菅原明良騎手が騎乗予定なのは、前日17時時点8番人気のインプレス(牡4、栗東・佐々木晶三厩舎)。OP昇級後は壁にぶつかっている印象のある同馬ですが、菅原明良騎手へのスイッチで一変が見られるかもしれません。押さえて損はないでしょう。
■池添謙一騎手のデータは悪くないが…
さらに池添謙一騎手のデータを見ていきます。
同騎手は2009年のサンライズベガ(6番人気2着)、18年のブラストワンピース(1番人気1着)と2度の連対。ただし、2頭の共通点がほぼ皆無で、これ以上狙いを絞ることができません。
集計対象を2001年以降の新潟芝2000m(外回り)に広げても、その結果は【2.1.0.12】で連対率は20%。連対率以上に単勝回収率32%、複勝回収率38%の数値が気になります。
同騎手は前日17時時点3番人気のプラダリア(牡4、栗東・池添学厩舎)に跨りますが、やや過剰人気な傾向が見られることから、押さえまでの判断が正解かもしれません。
■過去1番人気で2敗のC.ルメール騎手
最後にC.ルメール騎手のデータを見ていきましょう。
2019年のレイエンダ(1番人気10着)、20年のワーケア(1番人気10着)と1番人気で2年連続馬券圏外に沈んでしまった同騎手。
しかしながら、集計対象を2001年以降の新潟芝2000m(外回り)に広げた結果は【4.0.1.3】で連対率50%。2021年以降は騎乗機会3連勝中でかなり持ち直せている状況です。
過去重賞データの結果から切りと判断するのは早計でしょう。
なお、C.ルメール騎手は前日17時時点1番人気のサリエラ(牝4、美浦・国枝栄厩舎)に騎乗予定。1番人気馬で3度目の正直となるか注目です。
以上、新潟記念の気になる騎手データでした。データ注目騎手としてM.デムーロ騎手を推奨します。
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著者プロフィール
伊藤大輔(いとうだいすけ)●「UMAJIN.net」編集部
秋田県生まれ。スポーツ関連書籍出版社、競馬専門紙の勤務を経て、現在はUMAJIN .netでライティング、競馬データ解析等を担当。『SPREAD』では主観的要素の強い「馬体解析」と客観的なデータの蓄積である「騎手データ」から、注目すべき馬と騎手を取り上げていく。