【新潟記念/追い切り診断】ノッキングポイントに迫る高評価「A」 「中間アクシデントの影響はほぼ皆無」

 

【新潟記念/追い切り診断】ノッキングポイントに迫る高評価「A」 「中間アクシデントの影響はほぼ皆無」

■サリエラ

【中間調整】半兄にサリオス(朝日杯FS勝ち、日本ダービー2着など)、全姉にサラキア(府中牝馬S勝ち、有馬記念2着など)がいる超良血馬だ。サリエラ自身は骨瘤などで順調さを欠き、小柄で使い込めない弱みもあって3歳シーズンは1勝クラス勝ち、ローズSで2着の2戦のみに終わっている。今年に入っては休み休みながら、リステッドの白富士S勝ち、目黒記念で0秒1差3着。いつ重賞を勝ってもおかしくないポテンシャルの持ち主なのは間違いない。

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前走後は放牧に出されリフレッシュ。早い段階で新潟記念を使うことが決まっており、8月18日に放牧先から新潟競馬場へ直接入っている。20日に14-14程度とはいえ初時計でダートコース併せ馬を消化し、早い段階で心理面でレースモードへの切り替えを促した。1週前追いとなる24日のダート併せ馬では、終いにやや反応の鈍さを感じさせたがこれは左前の落鉄が影響したようだ。そこで軽く脚を捻ったような症状があったようだが、27日の日曜追いでダートコース3頭併せを行い、最先着。問題なく回復したと見ていいだろう。

【最終追い切り】レース当週も新潟ダートコースで3頭併せ。格下2頭の間に入れ、テンション面を確認する程度の軽い内容だった。タイトに挟まれても終始落ち着きを保って走り、まったくの馬なりを保ってスムーズに加速できていた。

【見解】新潟滞在での調整は自身初で以前との比較がつかないが、最終追いの動きを見る限り反応、伸びは上々。馬体もすっきりと見せており、順調そのものといったところだろう。24日の調教で落鉄したアクシデントにしても、27日にすぐ速い時計を出せたあたり影響はほぼ皆無だ。仮に少しでも問題があれば、名門・国枝厩舎ならしばらく休ませるなり、レースを回避するなりしたはず。全馬房クーラー完備の新潟滞在調整で、ここでの重賞初制覇への意欲は高そう。秋にはもっと良くなってきそうだが、ハンデGIIIなら勝ち負けできる状態だ。

総合評価「A」

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著者プロフィール

西村武輝(にしむらぶこう)●フリーライター
競走馬の追い切り評価を専門として、ネットメディア中心に執筆を続けているフリーライター。現在、UMAJIN.net「競馬サロン」においては毎週の重賞出走全頭のレポートを執筆、担当。またプロレス関連業界にも関わっており、週刊プロレスや書籍等への寄稿歴もある。