日本代表MF久保建英が所属するレアル・ソシエダは27日、アウェイでのバレンシア戦に臨み、1-0で勝利した。久保は今季初めて出番がなく、30日にホームで行われるアスレティック・ビルバオとの「バスク・ダービー」に備えた。
◆ラ・レアルで輝く“日本の至宝”久保建英 2022-23シーズンゴール集
■次節「バスク・ダービー」へ向け準備
久保は17日のレアル・マドリード戦から始まり、20日インテル戦(欧州CL)、24日ヘタフェ戦と過密日程が続いたため、この日のバレンシア戦ではベンチスタートとなり、最後まで出番はなかった。
久保不在のソシエダは、前半32分にFWカルロス・フェルナンデスが先制ゴール。その後は相手に退場者が出たこともあり、優位に試合を運んだ。結局、1-0で逃げ切ったものの、シュートはわずか2本に終わり、攻撃における久保の重要性を改めて浮き彫りにした試合となった。
次節(30日)で激闘必至の「バスク・ダービー」に臨むことになる久保は、ここまで4ゴール・1アシストと好調をキープ。評価が高まるとともに、欧州ビッグクラブからの注目度が増している。
■94億円設定の契約解除金を支払う用意
6月に昨季セリエA王者ナポリからの関心が伝えられたが、26日には複数メディアが、プレミアリーグの強豪アーセナルが獲得に動くと報じた。スペインメディア『FICHAJES』は、「クボのマドリード復帰を阻むアーセナルのオファー」との見出しを掲げ、記事を公開。「ミケル・アルテタ監督率いるアーセナルは、現在レアル・ソシエダに所属する日本選手を獲得するため、来夏のオファーを検討している」と伝え、契約解除金6000万ユーロ(約94億円)を支払う用意もあるとした。
前所属のレアル・マドリードも久保に対する興味を捨てておらず、買い戻す可能性も噂されている。レアルは将来的な売却益の50%を手にする権利を残しており、つまり契約解除金の半額である3000万ユーロで再獲得することが可能だという。
『FICHAJES』によると、「アルテタ監督はプレミア王者マンチェスター・シティと再び競争できるようになるために、クボの獲得をチームに要求した」という。そして、同メディアは「クボのレベルを考えると、ソシエダからの退団は当然ありえる」とし、さらなるステップアップの可能性が高いと指摘した。
■リバプールはサラーの後継者確保へ
また、27日にはリバプール専門サイト『Liverpool.com』が、モハメド・サラーの“後継者”として久保を指名。サラーは今夏、サウジアラビアからのメガオファーを受けたが、リバプールが必死に引き留めた。とりあえず、夏の移籍は食い止めたものの、サウジアラビアからの秋波は続いており、今後リバプールを去る可能性は低くないと言われている。
そこでサラーが移籍した場合の後継者として、久保の名前があがった。同メディアは「クボは爆発的なスピード、素早いフットワーク、そして魔法のような左足を持ち、サラーと似たプレースタイルを持っている」と記し、後釜として最適と記した。
アーセナルなら日本代表DF冨安健洋と、リバプールなら日本代表MF遠藤航と共闘することになるが、果たしてどうなるか。今シーズンは始まったばかりだが、早くも“久保争奪戦”が勃発しそうな気配だ。
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文●SPREAD編集部