卓球の「WTTファイナルズ福岡2024」は24日、福岡県の北九州市立総合体育館にて男子シングルスの決勝が行われ、世界ランキング7位の張本智和(智和企画)は同1位の王楚欽(中国)と対戦。ゲームカウント0-4で敗れ準優勝となった。
◆張本智和が力説した圧巻パフォーマンスの裏側 世界2位の林詩棟撃破に連呼した「たまたま」の正体
■世界1位相手に序盤から圧倒される
今大会日本男子では唯一の出場となった張本智は1回戦で世界5位の梁靖崑(中国)に3-1で勝利し好スタートを切ると、22日の準々決勝では同15位の張禹珍(韓国)を圧倒してストレート勝ち。そして迎えた23日の準決勝では同2位の林詩棟(中国)に2ゲームを先取されながらも追いつき、フルゲームの末に撃破。圧巻のパフォーマンスで世界1位の王楚欽とのファイナルへ挑んだ。
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第1ゲーム序盤から支配したのは王楚欽。張本智はラリー勝負で完全に支配され、まさかの10連続失点。そのまま2-11で失うと、第2ゲームこそバックサービスなど勝機を見出し8-7でリードしたものの、4連続ポイントを奪われた。
第3ゲーム、1-3でタイムアウトをとり立て直しを図った張本智だが、王楚欽の鋭い両ハンドを崩すことができず首をかしげるシーンも。最後は第4ゲーム5-10からサービスミスで失い、ストレート負けを喫した。
張本智は試合後に「完敗で全く良いところがなかった」と0-4での敗戦を受けとめ、「得意技のチキータを返されて今の僕には跳ね返す力がなかった」と世界1位の実力に脱帽した。
張本智は今大会を充実のパフォーマンスを見せた今大会を「勝ったことは自信になるし、負けたことは反省しないといけない。それを繰り返していくしかない」と総括。
全日本選手権での王者奪還やパリ五輪団体戦でのメダル逸、アジア選手権で金メダル獲得など紆余曲折あった2024年の国際大会については「卓球選手としては成長できた1年だった」と振り返り、「12月はTリーグがあるので、卓球を楽しみながらお客さんに楽しんでもらえるようなプレーがしたい」と来年の全日本選手権や世界卓球を前にまずはリフレッシュを図りたいと述べた。
張本智は今大会シングルスでは男女通じて唯一ベスト4以上、かつ2021年、22年に続く決勝進出を果たした。決勝こそ敗れたものの、日本凱旋となったファンの前でエースとして確かな存在感を放った。
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