【安田記念/危険な人気馬】4歳世代の人気一角に“凡走データ”ずらり 「0.0.1.16」の臨戦過程で点滅する黄信号

【安田記念/危険な人気馬】4歳世代の人気一角に“凡走データ”ずらり 「0.0.1.16」の臨戦過程で点滅する黄信号

今週は、上半期のマイル王決定戦・第75回安田記念(GI、芝1600m)が東京競馬場で行われる。

ドバイターフを制し、国内秋春マイルGI制覇を狙うソウルラッシュが前評判では中心視されている模様。加えてマイルGI2勝のジャンタルマンタルブレイディヴェーグマッドクールシャンパンカラーとGI馬5頭が参戦をはたす。他にも前哨戦のマイラーズCを勝ったロングラン、ダービー卿CT覇者トロヴァトーレ、東京新聞杯を制したウォーターリヒト、重賞4勝のウインマーベルなどマイル界制圧を目論む猛者が集結し混戦ムードだ。

そんな中、重賞3勝の実績を誇るシックスペンスが今回の「危険な人気馬」の標的となる。

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■際立つ大阪杯との相性の悪さ……牡馬のキズナ産駒は信頼度低下

これまでにスプリングSや毎日王冠、中山記念と芝1800mのGIIを3勝。前走の大阪杯では1番人気に支持され、初GI獲得を期待されたシックスペンスだったが、好位からいつものような反応を見せることなく7着に敗退。今回は騎乗時が4戦4勝と好相性のルメールと再タッグを組み、リベンジを期すべく春マイル王決定戦でビッグタイトル獲得を狙っている。

マイルやスプリント、中距離戦に、国内だけでなく海外帰りからと、どの路線からでも集まりやすいGI。傾向の絞りにくい一戦の中、過去10年の安田記念で前走大阪杯組は【0.0.1.16】(GII時代を含む)と、意外と相性が良くない点は気になる材料だ。

2018年3着のスワーヴリチャードだけが好走しているが、本馬は大阪杯を制して臨戦しており、好調を持続させたまま好走できたケース。一方、大阪杯で敗れて臨戦してきた馬は、ことごとく着外に沈んでいる。前走1800m以上の距離短縮組は【2.3.2.29】。距離延長組や同距離組と比べても決して遜色ない数字なのだが、大阪杯組との相性の悪さは特筆して気にかかる材料だ。

また、レースを問わず前走1番人気だった馬の成績は【3.2.5.16】とまずまずの結果を残しているが、その前走が1、2着だった場合は【2.2.4.7】。対して3着以下に敗れていた場合は【1.0.1.9】と、信頼度に大きな差が。前走で1番人気に支持されるような馬が次走巻き返すケースは多く見受けられるものの、安田記念ではあまり当てはまらないとみていい。

キズナ産駒といえば、22、23年安田記念連覇、23年ヴィクトリアマイルを制したソングラインがこのコースでGI3勝をマークしており、不得手の条件とは言えない印象がある。しかし、産駒のデビュー以来、東京芝1600m戦では牝馬が【11.12.5.69】であるのに対し、牡馬(セン馬含む)が【4.6.4.41】。牝馬に比べると牡馬の成績は芳しくない。

さらにオープンと重賞を含めるとその成績は【0.1.0.7】と未勝利で、今年のNHKマイルC2着のマジックサンズがはじめて馬券圏内に入線したほど。昨年リーディングサイヤー1位に輝き、今年も先週終了時点ではリーディング1位と絶好調のキズナ産駒ではあるが、東京の芝マイル戦での牡馬の成績が良くないという点は決してプラス材料ではないだろう。

前哨戦とされるGIIを3勝と、あと一歩でGIに手が届きそうなところまで来ているシックスペンス。一方で、トライアルホースと呼ばれる前哨戦だけしか勝てない馬になりそうな予感も漂う。安田記念で結果を出して払拭したいところだが、前記のような理由で大きな信頼は寄せられず、妙味もないと考え、少なくとも「頭」勝負は避けたい。

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◆著者プロフィール

石川豊●いしかわゆたか
20代から競馬メディアに寄稿。「ユタカ人気」と言われた時代、武豊が騎乗する過剰人気馬をバッサリと切り捨てる馬券術を駆使し、年間回収率100%超に成功。以来、「1番人気の勝率は3割」を念頭に、残り7割の可能性を模索し、「危険な人気馬」理論を唱え続ける。

izukawaya