私が独断と偏見で選ぶスポーツ10大ニュース。近年は世界で活躍するスポーツ選手が多いため、順位決定にかなり悩むという嬉しい(?)悲鳴もあるが、年の瀬まで不祥事の続報が続いたという本年ならではの特色もあった。
「次点」は決めきれず3つを取り上げる
※この記事は2015年12月に執筆されたものです
目次
■次点 ラグビーワールドカップ2019日本大会 開催12都市発表
3月2日、アイルランド・ダブリンでワールドラグビーの理事会が開催され、19年W杯日本大会における、12の開催都市が決定された。当初、建て替え工事中だった東京・国立競技場で開幕戦と決勝戦の開催を発表。しかし建設計画の白紙撤回において、開幕は東京スタジアム、決勝は横浜スタジアムで実施されたのはご存知の通り。私自身この日、ダブリンからこの決定を生中継していただけに、無視するわけにはいかぬ出来事。
■次点 F1日本GPで重体となったジュール・ビアンキが死亡
2014年に行われたF1日本GPレース中の事故で、意識不明の重体となっていたジュール・ビアンキがフランス国内の病院で逝去。レース中の事故でドライバーが死亡したのは、1994年のサンマリノGPでのアイルトン・セナ以来21年ぶりだった。
■次点 スポーツ庁発足 初代長官にソウル五輪金メダリストの鈴木大地が就任
9月11日、スポーツ庁の初代長官にソウル五輪水泳男子100メートル背泳ぎ金メダリストの鈴木大地氏が就任、新設されたスポーツ庁が10月1日に発足した。
■第10位 日本相撲協会理事長、北の湖敏満が逝去
大相撲第55代横綱で日本相撲協会理事長を務めていた北の湖敏満が逝去。現役の理事長が急逝する一大事だった。大横綱の後任として元横綱・北勝海、八角信芳が理事長に就任した。
■第9位 男子バスケット・プロリーグ「B.LEAGUE」発足
これまで日本プロバスケットボールリーグとナショナル・バスケットボール・リーグに分裂していた男子プロリーグが新リーグ、ジャパン・プロフェッショナル・バスケットボールリーグとして統合され4月1日に発足、9月に通称「B.LEAGUE(ビー・リーグ)」を発表した。分裂により日本代表の五輪参加さえ危ぶまれていただけに、バスケファンとしてほっとひと息という発表だった。
■第8位 シアトル・マリナーズの岩隈久志がノーヒットノーラン達成

オリオールズ戦でノーヒットノーランを達成した岩隈久志 (C)Getty Images
MLB、マリナーズの岩隈久志が対オリオールズ戦でノーヒットノーランを成し遂げた。日本人投手がノーヒットノーランを達成したのは1996年と2001年に野茂英雄が達成して以来、2人目だった。
■第7位 横綱・白鵬が33回目の幕内優勝、元横綱・大鵬の歴代最多優勝記録を更新
大相撲初場所13日目で横綱・白鵬が33回目の幕内優勝。元横綱・大鵬が持っていた32回を超え、歴代最多優勝記録を更新した。大鵬の優勝回数は「不滅」とさえされた大記録。亡き大横綱も愛弟子の活躍にさぞかし喜んでいることだろう。白鵬の歴代単独最多の幕内優勝記録はギネス世界記録に認定された。
■第6位 新国立競技場案および東京五輪エンブレム撤回問題
今年の日本スポーツ界を代表するニュースとして、1位に挙げる方もいるだろう。ただ、あくまでスポーツ周辺の事件であり、スポーツそのものと異なる政治がらみの問題でもあるため、ここでは6位とした。ただし、日本の社会構造が破たんしている事実を突きつけた事件でもあるので、関係者には反省を促したい。結局、誰も責任を取ることなく、利権に絡んでいる登場人物はそのまま残っているのだからして。
新国立は「A案」で固まるそうだが21日には、豊田章男組織委副会長が突如辞任。真相は森会長との不仲説もあり、まだまだ前途多難が予想される五輪本番までの道程だ。
ご存知の通り2020年開催予定だった五輪は、新型コロナウイルスの影響により2021年開催へと延期。果たして、本当に東京五輪は行われるのか、興味深いが、この事件がケチのつきはじめだったのか……。