たまさぶろが独断と偏見で選ぶ2015年スポーツ10大ニュース

 

たまさぶろが独断と偏見で選ぶ2015年スポーツ10大ニュース
(C)Getty Images

■第5位 巨人3選手が野球賭博、阪神の呉が賭博で再契約交渉打ち切り

巨人は11月9日、野球賭博に関与していた福田聡志笠原将生松本竜也との選手契約を解除。原沢敦専務取締役代表が辞任した。1970年前後に発生した「黒い霧事件」以来の賭博問題へと発展した。

これまで上記3選手以外の処分は下されていないが、球団内の聞き取りでは他選手も高校野球などを対象に「賭け」を行っていた事実が判明。関係者からも他選手名が漏れ伝わっていただけに、どうも球界におけるトカゲの尻尾切りに終わっている印象を拭えない。

「落としの熊崎」の異名を持つとされる東京地検特捜部出身の熊崎勝彦コミッショナーの手腕を持ってしても、ここまでか……。賭博問題については警視庁組織犯罪対策4課が暴力団の関与などを捜査するとしている。

そんなことを考えていたところこの年末になって、阪神のストッパー、呉昇桓(オ・スンファン)が、国外賭博の疑いで韓国検察の取り調べを受け、阪神が再契約交渉を打ち切った。日韓を通じて野球界の賭博体質が常態化していることの表れと見られ、今後の行く末が案じられる。

スポーツ界の体質改善は、やはり難しいのだろうか。また東京五輪に向け、プロ野球もtoto(スポーツ振興くじ)の対象とする案が浮上していたが、この事件を機に同案は棚上げとなった。スポーツ界への余波は甚大。

■第4位 世界のサッカー界が震撼 FIFAブラッター会長辞任と逮捕者続出

汚職問題でFIFA会長を辞任したゼップ・ブラッター (C)Getty Images

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もともと黒い噂が絶えなかった国際サッカー連盟(FIFA)の会長、ゼップ・ブラッターが6月2日に辞任。年末に向かうに従いFIFA関係者が続々と逮捕されるなど、サッカー界の 汚職問題でFIFA会長を辞任したゼップ・ブラッター (C)Getty Images[/caption]は終息する気配がない。この10大ニュースを書き記している間にも、ブラッターとプラティニのFIFA資格を8年間停止する処分が発表されたばかりだ。

この機を逃さずサッカー界の浄化を徹底して欲しいもの。それにしても、利権が生まれるとどの団体も腐ってしまう恥ずべき点を、各スポーツ団体は反面教師として欲しいものだ。スポーツ公平性、スポーツがもたらす感動とは、まったく真逆であり、無念に思う。

■第3位 羽生結弦が史上初の300点越え 世界最高得点を連発の快挙

フィギュアスケートのグランプリシリーズ最終戦で、男子は羽生結弦が合計330.43点で自身の世界最高得点を更新し史上初の3連覇を達成。もはや、圧巻のひと言。ソチ五輪金メダリストとは言え、羽生の今シーズンの大活躍には目を見張るばかり。2018年の冬季五輪まで、このまま活躍が続くことを思わず祈ってしまう。初出場の宇野昌磨が3位に入賞。女子はエフゲニア・メドベージェワ(ロシア)が222.54点で初優勝した。

■第2位 世界体操で日本が団体金、内村は前人未到の6連覇

世界体操選手権でで6連覇を達成した内村航平 (C)Getty Images

日本体操団体は2004年のアテネ五輪で金メダルを獲得しているとは言え、近年は中国に引き離される一方……との感が強かったが、11月に幕を閉じた世界体操選手において日本(内村航平田中佑典加藤凌平萱和磨早坂尚人白井健三)は合計270.818点で、1978年ストラスブール大会以来37年ぶりに団体で金メダルを獲得。エース・内村航平は自身の5連覇を更新し、前人未到の個人6連覇を達成。来年のリオ五輪にさらなる期待が膨らむ。「体操ニッポン」の躍進をぜひ観たい。

■第1位 ラグビーW杯で日本代表が南アを撃破する大金星、3勝を挙げる

南アフリカを撃破し、大金星となったラグビー日本代表

2015年、スポーツ界のもっとも明るい話題と言ったら、ラグビー日本代表の快挙に尽きるだろう。9月19日の初戦、1次リーグB組第1戦で日本が南アフリカ相手に34-32で大逆転勝利を飾った試合は「スポーツ史上最大の番狂わせ」ともされ、大いに日本を沸かせた。TV放映権を持つ日本テレビが、この試合を生中継をしなかったという汚点を残したのも記憶に新しいところ。

今大会が始まるまでW杯で1勝しか挙げたことがなかった日本代表は、スコットランドに敗れはしたものの、サモア、アメリカを連破。南ア戦がフロックではないことを証明した。この余波によりラグビーのトップ・リーグは2万人が入場する人気に。この人気が一過性ではなく、2019年のW杯日本開催まで継続されることを望む。

金星を挙げたものの、決勝トーナメントに進めなかった事実は残り、2019年W杯日本開催も大幅な赤字が見込まれ、懸念が残るのだからして……。

来年こそは「明るいスポーツニュース」が10大ニュースのすべてを飾ることができるよう、健全なスポーツ界を望みたい。

読者のみなさんにおかれましては、メリークリスマス。そして、善き2016年をお迎えください。

「Yahoo!ニュース 個人」 2015年12月24日掲載に大幅加筆の上、転載

著者プロフィール

たまさぶろ●エッセイスト、BAR評論家、スポーツ・プロデューサー

『週刊宝石』『FMステーション』などにて編集者を務めた後、渡米。ニューヨークで創作、ジャーナリズムを学び、この頃からフリーランスとして活動。Berlitz Translation Services Inc.、CNN Inc.本社勤務などを経て帰国。

MSNスポーツと『Number』の協業サイト運営、MLB日本語公式サイトをマネジメントするなど、スポーツ・プロデューサーとしても活躍。

推定市場価格1000万円超のコレクションを有する雑誌創刊号マニアでもある。

リトルリーグ時代に神宮球場を行進して以来、チームの勝率が若松勉の打率よりも低い頃からの東京ヤクルトスワローズ・ファン。MLBはその流れで、ニューヨーク・メッツ推し。

著書に『My Lost New York ~ BAR評論家がつづる九・一一前夜と現在(いま)』、『麗しきバーテンダーたち』など。

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