今週は東京競馬場で、第31回NHKマイルカップ(GI、芝1600m)が行われる。確たる中心馬不在の今年は波乱ムードが漂う一戦だ。
ここでは馬券検討のヒントとして、出走馬18頭の全頭診断を行う。
◆【NHKマイルカップ2026予想/危険な人気馬】過去の凡走馬に酷似 東京マイル未経験に「0.0.0.5」の鞍上で“人気先行”の落とし穴
目次
■NHKマイルカップ2026 出走予定馬全頭診断
・アスクイキゴミ
新馬戦勝利後に臨んだチャーチルダウンズカップ。5番人気の低評価を覆す好走で重賞ウイナーの仲間入りをはたした。前残りを利したレースぶりから過大評価禁物だが、高速馬場にめっぽう強いロードカナロア産駒かつ東京マイル経験あり。何らかの印は必要か。
・アドマイヤクワッズ
弥生賞→皐月賞と関東圏を使われたのち、再度の関東遠征。ローテーションはかなり厳しいものの、芝1600mの成績【2.0.1.0】を見るより参戦しない選択肢はなかったのかもしれない。2000m→1600mの距離短縮ローテのここは2歳時と同じ差す競馬が濃厚。そのスタイルなら巻き返しの余地はある。
・アンドゥーリル
ホープフルS→チャーチルダウンズカップと重賞で2度凡走。頭打ちと思われるかもしれないが、今回は【2.0.0.0】と負け知らずの左回り替わりが追い風となりそうだ。マイルの未勝利戦は5馬身差の圧勝、アイビーSは歴代2位の勝ち時計。この舞台なら見限れない。
・エコロアルバ
過去10年のNHKマイルカップにおいて、前走から中3カ月以上の休み明けは【0.0.0.6】。朝日杯FS2着馬セリフォスや当日3番人気のダノンチェイサー、当舞台のサウジアラビアRC勝ち馬ゴンバデカーブースといった馬も馬券内に届かなかった鬼門ローテだ。その臨戦過程に該当する本馬は朝日杯FS以来のレース。良くて押さえまでか。
・オルネーロ
前走クロッカスSで負かした馬にのちの勝ち馬はゼロ。好位からロスなく立ち回るスタイルも本レース向きとは言えず、印を回すには躊躇してしまう。
・カヴァレリッツォ
休み明けで臨んだ前走皐月賞。結果は13着に敗れたが、初の2000mとコーナー4つの舞台設定が合わなかった印象だ。芝1600mは【2.1.0.0】、唯一の敗戦も勝ち馬とはタイム差なし。左回りの経験もある点から、大きく評価は下げられない。
・ギリーズボール
1600→1400m替わりで一変をはたした前走。現状は1400mがベスト距離の印象があり、再びマイル替わりのここは厳しい戦いが予想される。
・サンダーストラック
馬場が合わなかったにせよ、1番人気に支持された前走チャーチルダウンズカップの12着は負けすぎ。マイルの持ち時計や上がり3Fの時計も平凡で、変わり身は望み薄か。
・ジーネキング
1800→1600mの距離短縮で変わり身をはたした前走ニュージーランドトロフィー。それでも1.2着馬とは0秒3差をつけられており、連続好走は容易ではないだろう。
・ダイヤモンドノット
単勝1倍台の支持に応えた前走ファルコンS。先行抜け出しの危なげないパフォーマンスだったが、裏を返せば「先行抜け出し」が好走のためのマスト脚質として強固になった一戦との見方もできる。本レースのみならず、今開催の東京芝は差し追込馬優位の傾向あり。枠の並びや馬場傾向次第で思わぬ凡走の可能性も頭に入れておきたい。
・ハッピーエンジェル
当舞台のアルテミスSは牝馬限定戦で4着。牡馬相手のマイル重賞では荷が重い印象だ。
・バルセシート
芝1600mを使われた4戦すべてで上がり3F最速をマークしている馬。切れ味には目を見張るものがあるが、そのなかで1勝しか挙げていないようにポジション取りに苦労してしまうタイプだ。年明け4戦目かつ初の関東遠征、直近2戦はいずれも馬体重減。展開がハマッたとしても3着のゾーンが精いっぱいか。
・フクチャンショウ
デビューから芝1400mまでの経験しかない馬。スピードとスタミナの総合力が問われる東京芝1600mにおいてマイル以上未経験では厳しいと言わざるを得ない。
・ユウファラオ
1000m通過60秒2のスロー逃げを敢行した前走チャーチルダウンズカップ。そのまま2着に粘り込んでおり、展開+馬場適性がモノを言ったレースだった。翻って、今週末の東京芝は良馬場想定。当時の再現を望むのは酷に映る。
・リゾートアイランド
未勝利戦を勝利したときと同じ稍重馬場の前走だったが、見せ場なく敗戦。GIの舞台では厳しいだろう。
・レザベーション
過去10年のNHKマイルカップにおいて、前走ニュージーランドT勝ち馬は【0.0.0.9】。中山芝1600mと東京芝1600mの舞台適性の違いが如実に表れたデータだ。前走の勝ち時計も優秀とは言えず、苦戦が予想される。
・ロデオドライブ
前走ニュージーランドTは2着。勝ち馬のインから強襲を図ったが、最後まで交わすことはなかった。ただ当時は中間に降った雨の影響で馬場が荒れており、本来のパフォーマンスを発揮しきれなかった一戦だったのも事実。良馬場の2走前に計時した1分32秒1は同開催の古馬オープンと0秒1差で、良馬場想定の東京で評価は上がる。
・ローベルクランツ
2度の凡走から巻き返しに成功した前走毎日杯。同馬のように夏好走→秋-冬凡走→春好走のパターンで思い起こすには2019年の本レースで14番人気2着のケイデンスコールだ。2008年のマイルCS勝ち馬ブルーメンブラットを祖母に持つ血統からマイルも対応可能だろうし、何らかの印は必要か。
Winsightより一部編集・転載(2026年5月7日 18:00公開の記事)
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著者プロフィール
田原基成(たはらもとなり)●競馬評論家
馬柱の隅々まで徹底分析を行い、確かな精度で軸馬・妙味馬を抽出する「馬柱探偵」。予想に対して謎ときに近い魅力を感じており、ローテーション・血統の分野にて競馬本を執筆。現在は競馬メディア『Winsight』で予想コラム執筆中。『SPREAD』ではデータ分析から読み取れる背景を紐解き、「データの裏側にある競馬の本質」を伝えていく。














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