【アルゼンチン共和国杯2026/危険な人気馬】重賞初制覇を狙う実力馬に「消し」の選択肢 過去10年勝ち馬ゼロの“鬼門ローテ”に重ハンデの不安も

【アルゼンチン共和国杯2026/危険な人気馬】重賞初制覇を狙う実力馬に「消し」の選択肢 過去10年勝ち馬ゼロの“鬼門ローテ”に重ハンデの不安も

今週は秋の名物ハンデ長距離重賞、第64回アルゼンチン共和国杯(GII、芝2500m)が東京競馬場で行われる。

今年は、春の目黒記念を制したファイアンクランツをはじめ、オールカマーを勝ったメイショウゲキリン、京都大賞典2着マイネルエンペラー、フォワ賞勝ちの実績あるビザンチンドリーム、昨年のステイヤーズSを制したホーエリート、レース連覇を狙うミステリーウェイと、重賞ウイナーが6頭。加えて、ミラージュナイト、レッドバンデ、ジョイボーイといった上がり馬が初重賞を狙って参戦し、今後の長距離戦線を占う上でも重要な一戦だ。

そんな中、待望の重賞初制覇を狙うドゥラドーレスが、今回の「危険な人気馬」の標的となる。

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■見込まれた重いハンデ…一気の距離延長への対応もカギ

すっかり“レガレイラの兄”という言葉が定着したドゥラドーレス。昨年2月にオープンの小倉日経賞を勝って以降、重賞を転戦し、4戦連続2着と惜しいレースが続いた。近2走は着順こそ落としたものの、勝ち馬からは差のない結果。そして前走新潟大賞典の後、去勢手術に踏み切り、心機一転セン馬として新たな一戦を迎える。去勢効果で能力全開となるか、注目の戦いだ。

デビューしてから15戦、すべて3番人気以内に支持され、掲示板を外したのはわずかに1回と、相手を問わず安定した走りを見せているドゥラドーレス。しかし、実績はあくまで重賞未勝利にも関わらず、今回も58キロの斤量を課せられた。前走重賞勝ちのファイアンクランツやメイショウゲキリンと同斤量という点は、いかにも見込まれた印象。前走新潟大賞典から据え置きで、斤量負けすることはないだろうが、他馬との実績から比べると、重いハンデは不安視される材料だ。

■前走2000m組は過去10年未勝利 継続騎乗も不振

芝2500mへの対応にも課題は残る。ドゥラドーレスは、ここまで中距離をメインで使われ、3歳時の菊花賞以来となる長距離戦。過去10年のア共和国杯で、前走芝2000mだった馬の成績は【0.2.1.38】で、複勝率はわずか7.3%。優勝馬延べ10頭は、いずれも前走距離が芝2200m以上を使われており、長距離巧者が大いに幅を利かせている一戦だ。このあたり、ドゥラドーレスも距離克服がカギを握ることとなる。

また、今回のドゥラドーレスは、前走に引き続きルメール騎手が継続騎乗となるが、過去10年のア共和国杯では、前走からの継続騎乗の場合【2.1.5.35】の成績であるのに対し、乗り替わりのほうが【8.9.6.93】と、好成績を収めているのが特徴的だ。GI谷間の重賞らしく、各地に騎手が散らばり、乗り替わりが多く発生することから、このような結果になると考えられるが、継続騎乗は割り引きと考えざるを得ない。

過去10年で7歳以上の馬は【2.2.0.28】と、ベテラン勢にも食い込む余地のある一戦であるが、勝ち馬は9、10番人気と伏兵によるもので、基本的には若い4歳馬が中心のレース。加えて、重ハンデや距離延長、継続騎乗など、ドゥラドーレスにはマイナスの要素が多く、人気ほどの信頼感はないと考え、妙味を考慮すると、少なくとも「頭」勝負は避け、場合によっては「消し」でいってみたい。

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◆著者プロフィール

石川豊●いしかわゆたか
20代から競馬メディアに寄稿。「ユタカ人気」と言われた時代、武豊が騎乗する過剰人気馬をバッサリと切り捨てる馬券術を駆使し、年間回収率100%超に成功。以来、「1番人気の勝率は3割」を念頭に、残り7割の可能性を模索し、「危険な人気馬」理論を唱え続ける。

izukawaya