【北京五輪/フィギュア】ワリエワ、個人戦出場へ CASは「15歳の少女に取り返しのつかない傷を負わせる」ことを危惧

カミラ・ワリエワ(C)Getty Images

スポーツ仲裁裁判所(CAS)は14日、北京五輪フィギュア女子のROC(ロシア・オリンピック委員会)代表のカミラ・ワリエワのドーピング違反を巡り、裁定を発表。五輪出場の継続を認めたロシア反ドーピング機関(RUSADA)の判断を妥当とした。この結果、ワリエワは15日から始まる個人戦にも出場可能となった。

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■団体戦の金メダルについては“保留”

圧倒的な演技を披露し、ライバルの心を折ることから付けられた「絶望」という異名を持つワリエワ。団体戦では、五輪において4回転ジャンプを着氷した初の女性選手となり、ROCの金メダル獲得に貢献。予想通り、今大会を象徴するヒロインに踊り出ていた。

15日からスタートする個人戦ショートプログラムでは、キリル・リヒター作曲の「In Memoriam」に合わせて滑る予定で、トリプルアクセルとトリプルフリップに挑戦するという。CASの裁定発表を受けて、海外メディアも反応。ESPNは「ロシアのフィギュアスケーター、カミラ・ワリエワの出場が決定。ここに至るまでの経緯は?」と題し、一連の流れを時系列で掲載。その中で、CASの「検査結果の遅れは彼女のせいではない。彼女の五輪出場を阻止することは、15歳の少女に取り返しのつかない傷をもたらす」というコメントを紹介した。

また、CNNは「ロシアのスター選手、カミラ・ワリエワが北京五輪での滑走を許可される」との見出しを付け、報じた。個人戦出場は認められたものの、すでに終えている団体戦の結果の正当性についても言及。国際オリンピック委員会(IOC)スポークスマンの「(団体戦のメダルの件は)今回の裁定では決着がつかない。おそらく今大会中には無理だろう」というコメントを紹介し、ROCの団体金メダルについては、今回の裁定とは別審議となることを示唆した。

ワリエワを巡っては、昨年末のロシア選手権で採取された検体から禁止薬物(トリメタジジン=持久力向上に効果)が検出された。この検査結果が北京五輪の団体戦終了後に報告され、RUSDAは8日、ワリエワに対して資格停止処分を課した。しかし、ワリエワ側はこの処分に反発し、異議を申し立てた。するとRUSDAは一転、9日夜に処分解除を決定。そして、この処分解除を不服として、IOCや世界ドーピング防止機構(WADA)、国際スケート連盟(ISU)がCASに提訴していた。

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文・SPREAD編集部


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