サンディエゴ・パドレスのダルビッシュ有が17日(日本時間18日)、本拠地で行われたアトランタ・ブレーブス戦に先発。6回2/3を4安打1失点に抑え、今季初勝利をマークした。この白星でメジャー通算80勝に到達し、黒田博樹を抜いて歴代日本人投手単独2位に浮上(最多勝利は野茂英雄の123勝)。
前回登板はメジャー移籍後、最短KO(1回2/3で9失点)されたが、見事に修正した。米地元紙「サンディエゴ・ユニオン・トリビューン」などが試合の様子を伝えている。
◆【実際の動画】昨年のワールドチャンピオン・ブレーブス相手に8奪三振の力投をするダルビッシュ有
■ノラ捕手「打つのは難しい」
ダルビッシュは今季開幕戦(7日、アリゾナ・ダイヤモンドバックス戦)に登板し、6回を無安打無失点に抑える快投を披露。しかし、救援陣が打ち込まれて白星付かず。2試合目の登板となった12日のサンフランシスコ・ジャイアンツ戦は一転、1回にいきなり6失点すると2回にも3失点を喫する乱調ぶり。1回2/3(9失点)でマウンドを降り、メジャー移籍後最短でKOされていた。
しかし、この日は初回から飛ばし、3三振を奪ってスタート。試合開始前、ボブ・メルビン監督がここ2試合で両極端の投球を見せたダルビッシュについて、「今は開幕戦に近い状態にあると思う。12日は異常だった。あのようなことは滅多にない。本来、彼には2、3点あれば十分なんだ」と話していた通り、その後も昨季王者に付け入る隙を与えなかった。
捕手のオースティン・ノラは「ダルビッシュは速球を内・外角に投げ分け、変化球も色々なコースに投げていた。彼はコーナーに鋭いボールを、スピードを変えて投げていたので打つのは非常に難しい」とし、好投の要因に言及した。この試合、ダルビッシュは最初の5人の打者から4つの三振を奪い、通算1600奪三振に到達。スポーツ関連のデータ会社「Elias Sports Bureau」によると、1302回1/3での1600奪三振は史上最速だという。
試合後、テレビ局のインタビューに応じたダルビッシュは「前回ひどいピッチングをしたので、今日はチームに勝つチャンスを与えることができてホッとしている」と振り返り、「ブレーブスはアグレッシブなチーム。右打者も多いので、スライダーに的を絞らせないためにインコースのツーシームを多めに投げた。ツーシームが良く、それを前半見せられたので、その後スライダーが甘くなっても打ち損じてくれた」とし、ツーシームを生かした投球に手応えを感じていた。
6回2/3を4安打1失点、8奪三振、1死球で終えたダルビッシュ。96球を投げて64球がストライクと制球力が光った。
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文・SPREAD編集部