“ポスト坂本勇人”を意識か 高校ナンバーワン遊撃手・石塚裕惺ら上位3人が内野手……巨人のドラフトに賛否

“ポスト坂本勇人”を意識か 高校ナンバーワン遊撃手・石塚裕惺ら上位3人が内野手……巨人のドラフトに賛否
(C)Getty Images

プロ野球ドラフト会議が24日、都内のホテルで行われた。セ・リーグ覇者の巨人石塚裕惺内野手(花咲徳栄)を1位指名すると、2位で浦田俊輔内野手(九産大)、3位でも荒巻悠内野手(上武大)と立て続けに3人の内野手を指名した。極端にも映る戦略に対し、賛否両論あるようだ。

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■高卒内野手のドラ1は岡本以来

巨人は1巡目に金丸夢斗投手(関大)を指名。4球団競合となり、抽選の末に交渉権獲得を逃した。

「侍ジャパン」のトップチームにも招集された最強左腕を逃すと、ここから一気に方針転換。外れ1位で高校通算26発の大型遊撃手、石塚を指名。ここでも西武と競合となったが、阿部慎之助監督が当たりくじを引いた。

高卒内野手のドラフト1位は2014年の岡本和真以来。同監督は球団公式サイトを通じて「高校生だから2、3年は(待つ)とかね、そんなの言ってないでいいのでね。バンバン出てきて欲しいなと思います」とコメント。さらに「打つ方も素晴らしいものあると思うし、守備も抜群。将来は坂本勇人みたいな選手になって欲しい」と期待を寄せた。

1位で“ポスト坂本”の交渉権を得ると、2位も遊撃手の浦田を指名。スピードが武器で、バットコントロールは阪神・近本光司外野手を連想させる即戦力候補だ。そして、3位では一塁、二塁、三塁を守れ、左の大砲として期待がかかる荒巻を指名した。

■金丸を逃し方針転換「作戦通り」

「別格」である金丸を逃した時点で、野手強化に踏み切った形であり、巨人陣営は「作戦通り」を強調する。ただ、今季15勝を挙げた菅野智之投手のメジャー移籍が濃厚となる中、即戦力投手を絡めなかったことや、育成を含めて外野手指名はゼロという戦略には賛否もある。

また、坂本が三塁にコンバートされた後の遊撃には、門脇誠、泉口友汰、中山礼都らがすでにいる中で、石塚、浦田も加わるとなれば、いささか“飽和状態”になる。ただ、ドラフトで遊撃に重きを置いた以上、チームとしては現時点で坂本の後継候補に満足していないと見ることもできる。

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“ポスト坂本”を意識したドラフトとなったようだが、成否を判断するのは早計だ。2017年のドラフト会議では2位岸田行倫、3位大城卓三と立て続けに捕手を指名。小林誠司が正捕手として君臨する中で、この戦略を疑問視する声もあった。しかし、今季などは岸田が正捕手の座をつかむ中で、この3人による捕手体制が機能したとも言える。成否を論じるのは、まだ先でいいだろう。

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