渡嘉敷来夢、満員のアリーナに驚き…Bリーグが目指す『夢のアリーナ』構想とは

女子バスケットボール日本代表の渡嘉敷来夢選手が5月20日にインスタグラムを更新して、Bリーグを初観戦する様子を投稿した。

千葉ジェッツ対琉球ゴールデンキングスのB1チャンピオンシップを観戦した渡嘉敷さんは、会場の大盛況ぶりに驚いていた。

会場の盛り上がりに「凄いなー」

この日は東地区1位の千葉と西地区1位の琉球による、B1チャンピオンシップファイナル進出を懸けた試合が、千葉県の船橋アリーナで行われた。

第1戦を先に取った千葉に対して後がない琉球。両者の意地とプライドが交錯した試合は接戦になったが、第4クォーターに千葉が連続ポイントでリードを奪い、琉球の反撃を封じて勝ちきった。

この日の観客数は主催者発表で5210人。満員のアリーナに渡嘉敷選手も「5210人も入ってた。凄いなー」と驚いた様子だ。

Bリーグ初観戦🏀5210人も入ってた😎🔥凄いなー。

A post shared by Ramu Tokashiki (@tokashiki_10) on

「5000人」という数字が持つ意味

5000人という数字はBリーグにとって、ひとつの指標になる。というのもB1への参入条件としてリーグは、『5000席以上の座席数を有するホームアリーナ』の確保を定めているからだ。

この条件は発表された直後から物議をかもした。日本のバスケットボール人気やNBL、bjリーグ時代の観客動員数を考えたとき、果たして1試合に5000人も集まるのか、また5000人規模のアリーナを用意できる自治体がどれほどあるのか。

板橋区議会議員の中妻じょうた氏は、板橋区をホームにしいてた東京エクセレンスがアリーナ基準を満たせずB2からB3に降格させられた際、自身のブログでリーグの決定に疑問を呈していた。

B2にも条件があり、それは『3000席以上の座席数を有するホームアリーナ』の確保すること。東京エクセレンスのホームアリーナである「小豆沢体育館」は1000人強のキャパシティしかなかった。

特に、B1リーグの条件である『5000人キャパのアリーナ』は、非常に厳しい条件です。そんな規模のアリーナを今から作れる市区町村など、ごくわずかのはずです。

「身の丈にあったアリーナで盛り上げる」ということも重要なのではないでしょうか?

無理に作ったスカスカのアリーナよりも、ギュッと詰まった熱気のあるアリーナのほうが、お客さんの満足度は高いはずです

引用:「(再投)「キャパ不足」ただそれだけで降格。板橋区よ、Bリーグよ、それでいいのか?」http://nakatsuma.jp/2017/08/13/3385/ (2018年5月22日15:10アクセス)

Bリーグが毎月発表している『Monthly Marketing Report』によると、今シーズンを通して平均入場者数が5000人を超えているのは、千葉の5196人しかない。

厳しいハードルを課して全体を引き上げる

5000人という目標が厳しい基準であることはリーグ側も承知している。

日本バスケットボール協会エグゼクティブアドバイザーで、Bリーグ発足を主導してきた川淵三郎氏は、2016年のインタビューで「相当ハードルは高い」と話している。それと同時に川淵氏は「プロのクラブが『器』以上になることはあり得ない」と自身の考えを明かしていた。

また、5000人規模のアリーナを8割埋めて4000人。それを30試合やれればプロリーグとして選手に十分な年俸を払えるとも語った。

厳しい努力目標を課して、そこをクリアできるようリーグ全体で取り組んでいくことにより、日本のバスケットボールを盛り上げようとしていることが感じられる。

再び『Monthly Marketing Report』に目を通す。確かに平均入場者数が5000人を突破しているクラブは千葉だけだが、リーグ全体で見ると多くのクラブが昨シーズンよりも伸びている。

平均観客数が3000人超のクラブは2チーム増えて8クラブ。B1では半数近いクラブが超えてきた。

B2でも全体的に観客数は1年目よりも増えており、昨年比で数十パーセント伸びたクラブもある。

『夢のアリーナ』建設へ動き出した自治体

2年目も期待されたとおりの成長を見せたBリーグ。こうなってくると一転してホームアリーナのキャパシティ不足という懸念が生じる。

いち早く動いたのは沖縄市だ。リーグ屈指の観客動員数を誇る琉球にふさわしいホームアリーナとして、1万人収容の施設を建設する計画が発表された。

沖縄市体育館をホームにしてきた琉球だが、本来はスポーツを行うための施設であり、興行を観ることは副次的なもの。そのため人が増えると不便を感じる部分が出てくる。

沖縄市は臨場感が感じられ、利用者が使いやすい、1万人規模の『観せる』施設を目指している。

東京都中野区でもスポーツ庁の委託事業として、駅近くに最大1万人収容のアリーナ建設が検討されている。協議会にはBリーグや2018年10月より始まる卓球のTリーグも参加した。

公式サイト上に自分たちの使命として「体育館ではありません。『アリーナ』です。夢のアリーナを作り、地域に根差したスポーツクラブになっていく、非日常の空間を存分に楽しめる…試合を楽しむだけではなく、スポーツを通して人生を楽しむことができるような環境を提供し、B.LEAGUEを盛り上げて参ります」と掲げているBリーグ。

夢の実現に向けて、今後こうした動きが全国に広まっていくか注目だ。

 

https://spread-sports.jp/archives/2487

この記事が気に入ったらフォローしよう

最新情報をお届けします