一山麻緒、東京五輪に向けて「コツコツ」と スタートラインで自信を持つために

撮影:山口和幸

ワコールの一山麻緒選手(22)が3月12日、1964年の東京五輪男子マラソンで銅メダルを獲得した円谷幸吉さんの墓前で「2020東京五輪マラソン代表」となったことを報告。

「日本代表として出場するだけではなく、しっかりと勝負できるような力をつけて臨みたい」と五輪への覚悟を語った。

円谷さんの墓参りは日本陸上競技連盟が企画。地元五輪の重圧の中で快走した故人の熱い思いを共有し、56年ぶりとなる東京五輪での活躍を期そうと、マラソン男女代表選手が福島県須賀川市の十念寺を訪れた。

東京五輪に向けて「コツコツ」と

1964年東京五輪マラソン代表の君原健二氏、寺沢徹氏からも当時の貴重な話を聞いた。

「56年前の代表のみなさんがマラソンに向けてやってきたこと、練習メニューなどを知ることができて、マラソンはやはりコツコツとした積み重ねが大事なんだなと。私もコツコツとマラソンやっていきたいです」

一山選手は3月8日に開催された名古屋ウイメンズマラソン2020で、日本女子歴代4位となる2時間20分29秒の記録で優勝。国内で開催された大会としては日本女子歴代1位。

日本女子マラソンの上位3つの記録は海外の男女混走レースだが、女子だけの大会としては歴代1位というタイムで、東京五輪女子マラソンの代表の座を獲得した。

「まだレースが終わったばかりですが、たくさんの人にお祝いの言葉をいただいて、ようやく実感が湧いてきました。東京五輪に向けてしっかりと準備したいです

楽しみという気持ちが半分、“日本代表”として、応援してくれる人に感動を与える走りがしたいという使命が半分だという。

スタートラインに立ったとき「自信が持てるように」

今回の福島県入りは東日本大震災の被災地を目撃することでもあった。2020東京大会が復興五輪であることも心にしみた。

日本中のみなさんがマラソンに注目しているので、感動を与えられるような走りをしたい。日本をしっかりとアピールする走りをしたいと思います」

この先も、決して順調にすべてが進むとは思っていない。まずはケガに十分気をつけながらしっかりと練習を積んでいきたいという。東京五輪のスタートラインに立ったときに「自信を持てていること」が目標だ。

メダルを取りたいという気持ちはある。しかし、それを言えるような自信はない。これまでの地道な練習によって成長した一山選手だけに、この先も努力を積み重ね、本当にメダルを目指せるにふさわしい力を備えてスタートしたいという。

「オリンピックは、これまでのレースのようにペースメーカーが着いてくれるようなレースではないですよね。どんなペースの上げ下げ、レースの揺さぶりがあってもきちんと落ち着いて対応できるようなゆとり、実力、体力を持っておきたい。さらなるスピード持久力を持って勝負したいです」

≪山口和幸≫


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