一山麻緒が掴んだ東京五輪マラソン代表 言葉を選びながら語ったさらなる目標

一山麻緒、22歳。3月8日に行われた名古屋ウイメンズマラソン2020で、日本女子歴代4位となる2時間20分29秒の好記録で優勝

3選手が出場する東京五輪マラソン女子日本代表の最後の1枠を獲得した。周囲はその力強い走りにメダル獲得さえ期待する。

日本陸上競技連盟は3月12日、福島県須賀川市にある円谷幸吉さん(※)の墓前に東京五輪の男女マラソン代表を向かわせた。
※1964年東京五輪男子マラソン銅メダリスト

地元五輪の重圧の中で快走した故人の熱い思いを共有し、56年ぶりとなる東京五輪での活躍を誓うという意図があった。

(c)日本陸上競技連盟

東京五輪にマラソンで出場するために

「復興」を理念に掲げる五輪でもあって、3月11日には東日本大震災が発生した時刻の午後2時46分に黙とうを行った。明るい笑顔が印象的な一山選手も、このときばかりは神妙な表情だったという。

鹿児島県にある出水(いずみ)中央高時代はトラックレースで全国高校総体へ。1500mと3000mに出場したが予選落ち。

東京五輪にマラソンで出たい」と永山忠幸監督が率いるワコールに直訴し、2016年に入社した。

入社すると、2年目に10000mで31分49秒01、ハーフマラソンで1時間09分14秒をマークするまでに成長。日本代表として2017年世界クロカン、2018年世界ハーフマラソンにも出場している。

目標とするマラソンにはあえて女子MGCマラソングランドチャンピオンシップ)シリーズ対象外の2019年東京マラソンで初挑戦。

初マラソン日本歴代9位となる2時間24分33秒の好記録で走ったものの、MGC獲得条件クリアには33秒届かなかった。

東京五輪代表を射止めることになる名古屋ウイメンズは、スタートからゴールまで記録が期待できないほどの雨模様となったが、実は初マラソンの2019東京も冷たい雨に見舞われていて、男子の大迫傑選手が途中リタイアするほどの過酷な条件だった。

一山選手は名古屋で優勝した直後のインタビューで、「あのときの東京に比べればマシです」と、タフな精神力を口にした。

一山選手は東京から2カ月後のロンドンマラソンも走り、対象2大会の平均でワイルドカードを獲得。女子15人目のMGC進出者となった。

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