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【NPB】阪神・藤川球児、現役最後の登板は“火の玉ストレート”で三者凡退

【NPB】阪神・藤川球児、現役最後の登板は“火の玉ストレート”で三者凡退

■9回表、代打登場の坂本勇人、中島宏之を直球勝負で空振り三振

今季限りでの引退を表明していた阪神タイガースの藤川球児投手が10日、地元・甲子園で行われた巨人戦9回表でマウンドに上がった。

先頭打者は代打で登場した坂本勇人選手。わずか2球で追い込み、ボールを挟んで1-2となった4球目で空振り三振に仕留めた。代打での出場となった2番手中島宏之選手は、初球にこの日最速となった149キロのストレートで空振りを取ると、2球目と6球目もバットは空を切り2者連続三振に。最終打者の重信慎之介選手は2球目でセカンドフライに打ち取り、打者3人を無安打2奪三振で完封。巨人打線をストレートのみの12球で抑え、現役生活に幕を下ろした。

試合後の引退セレモニーでは時折言葉を詰まらせながらも、最後は「子どものころからの先生方、今までのすべての友人、そして世界中の野球ファンの皆様、皆様のおかげで最高に素晴らしい野球人生を送ることができました。長い間のご声援、本当に、本当に、ありがとうございました」と、笑顔で締めくくった。

藤川投手は1998年のドラフト会議で、阪神タイガースから1位で指名され入団。打者の手元で浮き上がるように伸びる“火の玉ストレート”を武器に、2005年には80試合登板、46ホールドを記録し、当時の最多登板とホールドのシーズン記録を更新。2年ぶりのリーグ優勝に貢献した。

2006年、2009年のWBCでは侍ジャパンの一員として、合計8試合で登板。打者28人を相手に自責点0で抑えて期待に応えた。2013年から戦いの場をメジャーへ。2年間はシカゴ・カブスで、2015年はテキサス・レンジャーズで過ごした。しかし、怪我の影響などもあって満足な成績は残せず、シーズン途中に自由契約となり帰国した。

四国アイランドリーグの高知ファイティングドッグスへの入団を経て、2016年からは古巣・阪神へ復帰。2017年5月30日にはNPB史上最速となる1000奪三振を果たすなど、存在感を示し続けた。

文・SPREAD編集部