人見知りだった清武弘嗣は、あの選手たちとの出会いで社交的になった

メンズグルーミングブランド「CHAMBER OF CRAFTERS(チェンバーオブクラフターズ)」は、4月より4種類の新製品を発売する。

3月某日、編集部は同ブランドのアンバサダーである、清武弘嗣選手(セレッソ大阪)が出演した新商品のためのCM撮影現場を訪れた。

撮影後、「試合はジェルをつけているのですが、今回の撮影でワックスを使ってみて、色々遊べるんだなぁと気付けて面白かったです。プライベートではジェルだけでなくワックスも使ってみていいのかなぁと思いました」と語った清武選手のライフスタイルについて聞いた。

選手同士は、服装については言わないし、詮索もしない

—:身だしなみについてこだわっていることなどはありますか。

清武弘嗣選手(以下、敬称略):身だしなみ、身だしなみ…、気をつけていること、気をつける…。いやぁ、あまり気をつけていないですね(笑)。朝、めっちゃ眠かったらジャージで行きますし、いいなぁと思ったら私服で。服は、自分が着たいものを買って着ます。雑誌とかはあまり見ないので、自分で選ぶ感じですね。

—:選手同士で、「○○選手格好いいな」などの話題は上がったりするのでしょうか。

清武:あまりみんな服装については言わないし、詮索もしない気はしますね。練習には、意外とみんなジャージを着て来るんですよ。もちろん私服の選手もいますけど。まぁ、いつもジャージで来てる選手がいきなり私服で来たら「今日絶対なんかあんじゃん」ってツッこみますけど(笑)。

—:参考にしているファンションなども、特にはないという感じでしょうか。今回同製品のもう1人のアンバサダーである山口蛍選手は、イタリア人選手のファッションなどをチェックしていると言っていましたが。

清武:蛍(山口蛍選手)は雑誌も見るし、外国の選手好きなんですよね。僕も興味がないわけではないですが、たまに見る程度ですね。

—:身だしなみを意識しはじめたタイミングは、いつ頃になるでしょうか。

清武:僕は、大阪に来てからですね。大分にいた頃(清武選手は過去、大分トリニータに所属していた)はずっとジャージでしたから。寝起きのまま練習行ったりしてましたし。2010年にセレッソに来た時、「あれ、ジャージの選手の人が今までより少ないぞ」と。そこからですかね。

普段外に出るときは、変装する?

—:インスタグラムには、カフェに行かれていた写真が何枚か投稿されていました。その際、変装などはするのでしょうか。

清武: 変装とかは全くしないですね。普通の格好で行くだけ。ざわついたりは全然ないです。あ、でも蛍といるとあいつ服装も派手だし目立つから、ちょっとそれはあるかもです。(カフェには)1人では行かないですね。

cafe time😝☕️ . #cafe#coffee

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山口蛍に初めて会った時「こいつとは一生仲良くなれないな」と思った

—:チームメイトでもあり、同製品のもう1人のアンバサダーでもある山口選手。選手として、人間として、それぞれの観点でどう思っているか教えてください。インスタグラムでも一緒にいる写真をよく投稿されているように思います。

清武:選手としては、キャプテンだし、日本で1番頼れる中盤の選手だと思っています。あいつがいないと中盤は引き締まらない。蛍がいない時、チームメイトとしては、1人いないだけでこんなに不安になるんだな、と思ったりしますね。

人としては、あいつすごく人見知りなので、2010年にはじめて会った時、「こいつとは一生仲良くなれないな」と思いました(笑)。僕も当時は人見知りでしたし。きっかけは忘れましたけど気づいたら仲良くなってましたね。でも最初はずっと敬語で話してましたよ、お互い。

蛍は人の好き嫌いも激しいし、1人と仲良くなったら常にそいつといるみたいな感じ。とりあえず同じ人としか喋らない。今はだいぶ(人見知りが)なくなったんじゃないですかね…、いや、まぁまだ人見知りかな…。

—:山口選手は、「清武選手は誰とでもすぐ仲良くなれるので、一緒にいると交友の輪が広がったりする」と言っていました。

清武:いや、あいつ全然溶け込もうとしてないですよ(笑)。「飯行こう」って誘っても、大人数だったら行かないし。はっきりしていていいですけどね、好き嫌いが。だから、超付き合いやすい。2人でいても基本喋らないですね。家で黙って一緒にゲームしたり。気を使わないので、楽ですよ。

—:オフの過ごし方は。

清武:家で、家族と過ごしていることが多いですね。去年のセレッソはシーズンオフが少なかったので、1日オフの日などは、普通に「パパ」している感じです。

昔は人見知りだった

—:同ブランドの売り出し文句に、「見た目か、中身かじゃなく、大切なのは生き方だろ?」というフレーズがあります。清武選手自身としても、誇りに思っている生き方・哲学はありますか。

清武:僕、小さい頃から人に流される性格で、自分の気持ちが持てなくて。人が言ったことに対してそれにいいも悪いもわからないままついて行くような、気持ちがぶれてしまう性格でした。それが、プロに入って、金崎夢生(現在鹿島アントラーズ所属)という選手に会ってから考え方が変わりました。浮き沈みはありますけれど、自分の芯みたいなのはあまりブレなくなりましたね。

あの人は、すごく自分を持っている。いい意味で。自分の答えが常に正しいと思っているし、僕はそういう生き方がすごくいいと思った。聞く耳を全く持たないというわけではないです。いいことは受け入れていきたい。でも、一つだけ自分がブレないものは持って生きていきたいなぁと。

何をブラしたくないのか、その辺はわからないですけれど、その人と話した時に、「これは間違っているだろう、これはいい」という判断をしっかりするようにしています。そのためには、人とコミュニケーションは多く取るようにしていますね。

—:現在は「コミュニケーションを多く取るようにしている」ということですが、先ほど「僕も人見知りだった」という発言がありました。いかにして、そういった性格を克服したのでしょうか。

清武:プロに入った当初は、人と話すのは嫌でした。最初はチームメイトだけとしか話さなかったし、他の選手とは話さなかったし、久しぶりに会った人、新しく会う人とも全然喋れなかった。それが、大阪に来てバンさん(播戸竜二選手、現在FC琉球に所属)に出会った。

バンさんが本当に色々な人に会わせてくれたんです。人に会うと自分も色々と話さなきゃいけないし、そこから少しずつ克服できたのかな。今でも人見知りだという部分はありますが、だいぶなくなってきたと思います。

—:「いい男」の条件みたいなものは、ご自身の中でもあるのでしょうか。

清武:蛍、なんて言ってました?「汚い男は嫌ですね。服というよりは、肌もそうだし、内面的なところも含めて色々なところが汚いのが嫌です(山口選手の発言)」「汚い男は嫌」か…。僕も一緒っす。同部屋になった時に、あいつと何が合うかって言ったら、「キレイ好き」なところなんですよね。部屋がきれいとか。潔癖症とかではないですけれど、身の回りのものはちゃんとしている。そんなところがいいですね。

編集後記

インタビューでも「人とコミュニケーションは多く取るようにしている」という発言があったが、チームメイトの山口蛍選手も、「(清武選手は)色々な人とすぐ仲良くなる。自分は人見知りなところがあるから、なかなか人と打ち解けるのは難しいけれどキヨくんと一緒にいると早く打ち解けられたりはする」と清武選手の社交性を称賛していた。

しかし、「昔は人見知りだった」と明かす清武選手。こうした社交的な性格は、プロに入って、金崎夢生選手や、播戸竜二選手との出会いから作り上げられたものだったのだ。

時が経ち、今では、「清武弘嗣」が山口選手らチームメイトに影響を与えるようになった。おそらく、影響を受けた選手に清武選手の名前を挙げる若手選手もすでに大勢いるだろう。影響を受け、そして与え、人は少しずつ変化していく。

清武弘嗣

(c)Getty Images

  • 1989年11月12日生まれ、身長172cm、体重66kg
  • 2008年、大分トリニータU-18からトップチームに昇格
  • 2010年、セレッソ大阪へ完全移籍
  • 2011年、キリンチャレンジ杯のA代表メンバーに初選出、韓国戦で前半35分から途中出場し、A代表デビュー。2アシストの活躍
  • 2012年、ドイツ・ブンデスリーガのニュルンベルク移籍を発表。同年英サイト「フー・スコアード」から「欧州ナンバーワン・クロッサー」に選出された
  • 2014年、ハノーバーに移籍、2016年にはスペイン1部リーグ、セビリアに移籍
  • 2017年、セレッソ大阪に4年半ぶりに復帰することが決定

山口蛍選手のインタビューはこちら

≪大日方航≫