【競馬】「中山記念」前有利というデータの裏を突く、過去4勝という“差し”の実績

昨年は9頭立てながら、前年の日本ダービー2着のダノンキングリーが1着、後に大阪杯を制し秋にはエリザベス女王杯連覇を達成するラッキーライラックが2着、3年前のオークス馬・ソウルスターリングが3着。4着以下にも前年の春秋マイル王・インディチャンプをはじめ、マイルCS優勝馬・ペルシアンナイト、香港GI2勝のウインブライトと、そうそうたるメンバーが顔を揃えた。

過去の優勝馬にもヴィクトワールピサジャスタウェイドゥラメンテヌーヴォレコルトとGI馬が名を連ねるGII・中山記念だが、今年はGI馬どころか、GI連対経験もない馬のみで、寂しいメンバー構成だ。

そのためか、近年は10頭前後に落ち着いていた出走頭数が、今年は14頭立て。ここに攻略のヒントが隠れている可能性がある。

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■12頭立て以上の年は「差し」決着になりやすい

まず中山記念のデータ攻略で、よく取り上げられるのが脚質傾向で、一般的には「逃げ・先行有利」という予想になる。そこで多頭数で施行されたケースと比較するため、12頭立て以上のレースが多い過去20年の脚質別成績を出してみる。

▼[過去20年]中山記念の脚質傾向
逃げ 【3-2-4-12】
先行 【12-9-7-37】
差し 【5-3-5-74】
追込 【0-6-4-70】

引き続き、先行は勝率18.5%、連対率32.3%、複勝率43.1%を誇り、差しは勝率5.7%、連対率9.2%、複勝率14.9%で、圧倒的に先行が有利だ。

しかし、この差し5勝のうち4勝までが12頭立て以上で施行された年であり、12頭立ての2011年は1人気ヴィクトワールピサが初角10番手、16頭立ての2010年は13人気トーセンクラウンが初角12番手、15頭立ての2004年は1人気サクラプレジデントが初角8番手、14頭立ての2002年は8人気トウカイポイントが初角10番手から、それぞれ差し切りVを収めている。

頭数が増えると差しが決まりやすい。これは他のレースにも言えることだが、近年は10頭立て前後が多かっただけに、イコール前有利の固定概念が植え付けられるのは当然のこと。

■じつは近年も差し競馬が繰り広げられている

そもそも少頭数の中山記念においても、本当に「先行」と言えるポジションだったかは疑問。

道中3番手のダノンキングリーが制した9頭立ての昨年、レースではマルターズアポジーが軽快に飛ばす縦長の展開で、先頭から6、7馬身離れた3番手だった。2着のラッキーライラックは道中4番手だが、ダノンキングリーよりさらに2馬身離れたポジション。

11頭立ての一昨年も同じく、マルターズアポジーが飛ばし、勝ったウインブライトは道中4番手としながらも、先頭から10馬身ほど離れた位置から。直線、マルターズアポジーは早々と失速し、2番手から押し切りを図ったラッキーライラックを、外からウインブライトステルヴィオが猛追してきた。

直近の少頭数でも実質、差しの競馬が繰り広げられており、逃げ・先行に飛びつくのは早計と言える。とはいえ、後方一気では届かないのが、中山芝1800m。狙いを機動力のある差し馬に絞ってみたい。

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著者プロフィール

山田剛(やまだつよし)●『SPREAD』編集長
アスリートの素顔を伝えるメディア『SPREAD』の編集長。旅行・アウトドア雑誌のライターを経て、競馬月刊誌「UMAJIN」の編集長として競馬業界へ。その後、Neo Sports社にて、「B.LEAGUE」「PGA」「RIZIN」等のスポーツ×ゲーミフィケーション事業に携わり、現在に至る。競馬は、1995年マイルCSの16番人気2着メイショウテゾロの激走に衝撃を受けて以来、盲点となる穴馬の発掘を追求し続けている。

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