【競馬】「高松宮記念」ルメール騎手不在で注目すべき騎手とは

 

【競馬】「高松宮記念」ルメール騎手不在で注目すべき騎手とは

3月28日(日)は中京競馬場で春GIシリーズの口火を切る高松宮記念(GI、芝1200m)が行われます。

この高松宮記念ですが、騎手を重視した場合、他GIと比べて決定的に異なるのが、C.ルメール騎手の参戦数の少なさです。

2020年以降のGIで1番人気に推された際は【9.2.0.1】勝率75%、連対率91.7%%と驚異的な数値を誇るC.ルメール騎手ですが、高松宮記念の騎乗回数は2012年以降2例のみ。

今年の高松宮記念は残念ながらC.ルメール騎手不在となったため、どの騎手を信頼すればいいのか、頭を悩ませる競馬ファンも少なくないことでしょう。

それでは高松宮記念の騎手データを見ていきましょう。

■『一発』なら幸英明騎手

まずは2012年以降(コース改修後)の高松宮記念の成績データを基に、今年の高松宮記念に乗り鞍がある騎手の成績を表にまとめています。

Advertisement


[2012年以降]高松宮記念の騎手別成績

過去の騎乗回数が少ない騎手も見られるため、過去騎乗回数4回以上の騎手を対象に見ていくと、着順と人気のバランスが優れているとデータが示すのが前日14時段階で12番人気セイウンコウセイ(牡8、美浦・上原)に騎乗する幸英明騎手です。

セイウンコウセイとのコンビは今年で4回目となりますが、2017年は5番人気で優勝、2019年は12番人気で2着とこのコンビが高松宮記念を盛り上げてきました。

2019年6月のCBC賞3着以降は馬券に絡めていないセイウンコウセイですが、好相性を誇る舞台だけに激走を警戒する必要はありそうですね。

そして前日14時段階で1番人気レシステンシア(牝4、栗東・松下)に騎乗する浜中俊騎手は、2012年以降の騎乗数が2鞍と限られるものの、人気通りの成績を残せています。

サンプル数が少ないだけに、このデータだけを過信できないものの、レシステンシア&浜中騎手をマイナスに考えられるデータは見つかりませんでした。

■M.デムーロ騎手、川田将雅騎手は過信禁物

一方、着順と人気のバランスが優れているとは言えない騎手が前日14時段階で4番人気ラウダシオン(牡4、栗東・斉藤崇)に騎乗するM.デムーロ騎手と、前日14時段階で2番ダノンスマッシュ(牡6、栗東・安田隆)に騎乗する川田将雅騎手。

両騎手とも人気に比べて着順の落ち込みが目立ち、M.デムーロ騎手は2017年のレッドファルクス(1番人気3着)、2018年のレッドファルクス(1番人気8着)と1番人気で連敗していたのは気になりますね。

また、川田将雅騎手は2018年に2番人気ファインニードルで勝利を挙げているものの、2017年のシュウジ(4番人気15着)、2020年のダノンスマッシュ(3番人気10着)のように人気馬でフタ桁着順に沈むケースが見られました。

高松宮記念ではM.デムーロ騎手だから買い、川田将雅騎手だから買いと判断してしまうのは少し危険かもしれませんね。

さて、過去の高松宮記念の騎手データだけではサンプルが少ないこともあり、別のデータも見ていきましょう。

■中京重賞で強い幸英明騎手

2021年の中京重賞の成績データを基に、今年の高松宮記念に乗り鞍がある騎手の成績を表に改めてまとめています。

[2021年]中京重賞の騎手別成績

今年の中京重賞で福永祐一騎手が優秀な成績を残すことは、本コラムで何度かお伝えしてきましたが、先ほど紹介した幸英明騎手はここでも着順と人気のバランスが優秀。

シンザン記念のルークズネスト(8番人気2着)、シルクロードSのセイウンコウセイ(15番人気5着)、ファルコンSのルークズネスト(3番人気1着)と人気以上の好走が目立ちますね。

そして前日14時段階で3番人気インディチャンプ(牡6、栗東・斉藤崇)に騎乗する福永祐一騎手ですが、現在も一人だけ抜けた連対率を誇り、ほぼ人気通りの着順が見込める状況にあります。

それだけにインディチャンプ&福永騎手は3連複やワイドの軸候補として考えるのが良さそうです。

■川田将雅騎手は中京重賞で人気に応えられず

一方、中京重賞で人気馬に騎乗する機会が多い川田将雅騎手ですが、着順が人気を上回ったケースは7鞍中1鞍のみ。残り6鞍では人気を下回る着順となっていて、人気に応えられていない状況にあります。

もしかしたら川田将雅騎手は中京で行われる重賞を苦手としているかもしれませんね。

さて、高松宮記念の過去データ、今年の中京重賞データからは…

・一発に期待⇒幸英明騎手

・人気通りの走り⇒浜中俊騎手、福永祐一騎手

・過信は禁物⇒M.デムーロ騎手、川田将雅騎手

以上のように導くことができました。

浜中俊騎手に関してはサンプル数が少ないため、データ上の注目騎手として幸英明騎手、福永祐一騎手の2名を取り上げたいと思います。

【競馬】高松宮記念 レシステンシアの「馬券内率100%」とインディチャンプの「0.0%」 どちらを取るか

【競馬】高松宮記念 レシステンシアの「馬券内率100%」とインディチャンプの「0.0%」 どちらを取るか

【高松宮記念】レスシテンシアら有力馬追い切りジャッジ&狙える穴馬プラスワン!

【高松宮記念】レスシテンシアら有力馬追い切りジャッジ&狙える穴馬プラスワン!

【競馬】「高松宮記念」レシステンシアの8枠は過去10年で1勝のみ データ傾向「ローテ・脚質・世代・枠順・人気別」

【競馬】「高松宮記念」レシステンシアの8枠は過去10年で1勝のみ データ傾向「ローテ・脚質・世代・枠順・人気別」

著者プロフィール

伊藤大輔(いとうだいすけ)●「UMAJIN.net」編集部

秋田県生まれ。スポーツ関連書籍出版社、競馬専門紙の勤務を経て、現在はUMAJIN .netでライティング、競馬データ解析等を担当。『SPREAD』では主観的要素の強い「馬体解析」と客観的なデータの蓄積である「騎手データ」から、注目すべき馬と騎手を取り上げていく。