【MLB】日本復帰を表明の山口俊、メジャーで苦しんだ要因とは? 持ち味生かせず昨季は防御率8.06

山口俊 (C)Getty Images

サンフランシスコ・ジャイアンツ傘下の3Aサクラメントに所属する山口俊は3日、日本球界復帰を目指すことを決断したと、自身のインスタグラムで表明した。古巣の巨人が獲得に乗り出すとみられている。

◆【全文】「夢を追ってメジャーに挑戦しましたが…」山口俊がSNSで発信した日本球界復帰コメント

■メジャー昇格へ意欲を示すも…

「やっぱりメジャーリーグという舞台で1年間投げぬく。ダメだったとしても、やっぱり自分が納得、満足できる内容でないと諦めきれない。まずは自分が納得いくように、アメリカで野球をやっていきたい」

今年の2月、ジャイアンツとマイナー契約を結んだ際に、オンライン会見で力強く話していた山口だが、半年も経たずに帰国の途に就くこととなった。

1年目の昨年、カナダのトロントに本拠地を置くブルージェイズに入団した山口だったが、3月中旬にオープン戦が中止になり、スプリングトレーニングも中断。当初は最低2週間の延期と発表されたシーズン開幕はなかなか見えず、最終的に約4カ月遅れでシーズンは始まった。さらにブルージェイズは米国とカナダ間の出入国制限によって、ニューヨーク州のバッファローを本拠地として戦った。シーズンオフにはメンタル面での調整の仕方が難しかったと振り返っており、コロナ禍でのシーズンに対応できなかったことが、失敗の要因だったと考えられる。

■武器のフォークを生かせない投球スタイル

2019年、巨人で最多勝、最多奪三振、最高勝率のタイトルを獲得し、キャリアハイの成績を手に、勇躍メジャーの舞台に歩を進めたが、コロナ禍による影響と、自身の投球スタイルがメジャーに合わなかったのではないかと推測する。

メジャーの舞台でプレーした昨季は、17試合に登板し2勝4敗、防御率8.06。25回2/3で17四球、6本塁打をを許すなど制球力と一発病に苦しんだ。

山口は腕を下げ気味で投げるフォームから投じる、ツーシーム系の鋭い直球を軸としていた。右打者の内角を攻めるこの球種だが、日本ではボールに向かって踏み込んで打つことに恐怖心がある打者が多く、山口にとっては大きな武器となっていた。

しかし、メジャーの打者は、死球を恐れずにどんどん踏み込んでスイングをしてくる。加えて、山口のシュート系のストレートはそれほど球速がないので、甘いコースへのボールに対して踏み込んだバッティングをされると、比較的容易に捕らえられてしまうことが多かった。

また、最大の武器であるフォークは、初めて見る打者にとってはバットに当てることが難しいが、フォークを生かすための直球に球速がなく、打者有利のカウントにしてしまうと必然と見送られるケースが増え、結果として長いイニングを任せられるケースも減っていった。自身の投球スタイルをメジャー仕様にアジャストできず、悪循環に陥ってしまったのが不振の要因かもしれない。

■駒不足に悩む巨人の救世主となるか

日本へ帰国することになった山口だが、巨人への復帰が有力視されている。巨人にとっては、山口が球団史上初のポスティングシステムを適用した選手。背負っていた背番号「11」は空き番にしており、シーズンオフには川崎市のジャイアンツ球場など、球団施設での自主トレを認めるなど、門戸を開いてきた。山口にとっては球団への多大なる恩義があるだろうし、スムーズに契約まで至るのではないか。

菅野智之がケガで離脱するなど、投手陣の駒不足に悩まされている巨人にとって、山口の復帰は大きな戦力。日本で本来の投球ができれば、再び輝きを取り戻す可能性は大きい。

◆鈴木誠也や千賀滉大だけじゃない 米専門サイトが将来のMLB挑戦を期待する5選手

◆澤村拓一は「アメリカでも十分通用する」 元巨人投手コーチが豪腕復活の要因を語る

◆大谷翔平に注目の敵将が“ファン目線”で魅力を語る「見ているだけで楽しい」「最もダイナミック」

文・SPREAD編集部


この記事が気に入ったらフォローしよう

最新情報をお届けします