【プロ野球】絶好調オリックスは今や“優勝候補” 変貌の要因となった「生え抜き若手の急成長」

進撃のオリックス”が止まらない。11年ぶり2度目の交流戦優勝を果たして勢いに乗ると、リーグ戦再開後も無敗街道を突き進む。阪急時代の1984年に13連勝して以来37年ぶりとなる11連勝で、2位楽天に2ゲーム差の首位をキープしている。シーズン当初の下馬評は高くなかったが、台風の目どころか、優勝候補へとチームは一気に変貌を遂げた。※今季成績は6月23日時点。

◆新人王候補のオリックス・宮城大弥、データで見る好調の要因と課題

■月間防御率1.97、充実の投手陣

6月のオリックスは、月間チーム打率が.265でリーグトップ。月間チーム防御率も圧巻の1.97で、2位ソフトバンクの2.94を引き離してリーグトップとなっている。安定感抜群の投手陣と破壊力を増した打線、投打ががっちりとかみ合って快進撃を続けている。

現在、ともにハーラートップタイの7勝、防御率1位の山本由伸、2位の宮城大弥を中心に、もともと先発陣は高いレベルで安定していた。加えて、メジャー帰りの平野佳寿が守護神に君臨し、ベテランの能見篤史比嘉幹貴に、若手の富山凌雅村西良太漆原大晟らも台頭し、中継ぎ陣は充実。さらに、23日には昨年まで主に先発だった張奕がリリーフ登板し、1回を無失点に抑えるなど、中嶋監督の采配もズバリ的中。誰かが調子を落とせば、違う戦力でカバーできるなど、選手層はますます厚くなってきた。

■福田・宗の1、2番コンビが打線を引っ張る

一方、ここ数年来の課題とされてきた打撃陣では、3番の吉田正尚(.339)が相変わらずの安打製造機ぶりを発揮し、“ラオウ”こと杉本裕太郎(.313)も覚醒。この2人が、現在リーグ首位打者争いを展開している。そして、1番・福田周平(.309)、2番・宗佑磨(.266)が固定されてから、さらに打線がつながるようになった。

福田は5月中旬から1番に固定。6月は打率.350、出塁率.487で塁をかき回す一方、得点圏打率も.444と、勝負強いバッティングでリードオフマンの役割を果たしている。宗は序盤から様々な打順でスタメン起用が続き、福田同様5月中旬からは主に2番へ固定された。規定打席に到達し、試合を決める決勝打「6本」は、杉本「8本」、吉田「7本」に次ぐチーム3番目の数字で、勝負強い打撃で打線を支えている。

■恐怖の9番、19歳・紅林弘太郎が躍動

また、プロ2年目、19歳の紅林弘太郎も、ここ数試合で目覚ましい活躍を見せている。21日の楽天戦では3安打猛打賞で勝利に貢献。23日の日本ハム戦では決勝の先制ホームランを放ち、お立ち台にも上がった。

駿河総合高校時代は無名の選手だったが、高校通算40本塁打を誇る若き大砲が、プロで早くも素質を開花。25打点はチーム4位の数字で、失策数がリーグワーストの「10」と守備面に課題を残しているが、中嶋監督の我慢の起用に応え、恐怖の9番バッターとして打線を支えている。

■25年ぶりの優勝へこのまま驀進なるか

ベテランのT-岡田、安達了一や、モヤ、ロメロといったNPBでの経験も豊かな外国人選手が打線にスパイスを与え、投打ともに好調のオリックス。23日にはメジャー4勝の右腕、グレン・スパークマンの獲得を発表するなど、戦力補強も積極的に行っている。またファームでは、ドラフト3位ルーキーで明石商高時代に甲子園を沸かせた来田涼斗が、ウエスタン2位の安打を放つなど、着実に成長を遂げており、一軍デビューが待ち遠しい若手も控えている。

1996年以来、12球団で最も優勝から遠ざかっているが、前身、阪急時代の最多連勝は、1971年の15連勝(優勝)で、1973年・14連勝(2位)、1984年・13連勝(優勝)と、13連勝まで記録を伸ばせば、少なくともリーグ2位以上は確定する“ジンクス”も存在する。25年ぶりの美酒を期待するファンのため、まずは前半戦をこの勢いのまま乗り切りたいところだ。

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文・SPREAD編集部


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