15日は新潟競馬場でサマーマイルシリーズの第3戦目となる関屋記念(GIII、芝1600m)が行われます。
近年は施行条件に変化が見られませんので、今回は2000年以降の関屋記念の過去データ(2000年の福島開催を除く)を基に気になる騎手データを見ていきます。
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■関屋記念では内田博幸騎手、戸崎圭太騎手が優秀な成績
ここでは2000年以降の関屋記念(2000年の福島開催を除く)の成績データを基に、今年の関屋記念に乗り鞍がある騎手の成績を表にまとめています。
関屋記念は穴馬の出番が少ない重賞で、過去人気以上の着順をマークできている騎手は3名のみ。ただし、連対率が低くやや狙いづらいところです。
そんな中、人気とほぼ同等の着順を記録し、連対率も優秀なのが内田博幸騎手、戸崎圭太騎手の2名ですね。
内田博幸騎手は2010年のリザーブカード(10番人気3着)、2012年のドナウブルー(1番人気1着)、2014年のダノンシャーク(1番人気2着)と集計期間内で3度の馬券絡みがあります。そして戸崎圭太騎手は、内田博幸騎手と比べるとややピンパーなものの、2016年のヤングマンパワー(3番人気)、2020年のサトノアーサー(4番人気)を1着に導いており、勝たせ方を知る騎手と言えますね。
内田博幸騎手は3連複の軸候補、戸崎圭太騎手は馬単の1着軸候補として考えてみるのが面白そうです。なお、内田博幸騎手は前日17時時点で9番人気のパクスアメリカーナ(牡6、栗東・中内田)、戸崎圭太騎手は前日17時時点で8番人気のサトノアーサー(牡7、栗東・池江)に騎乗予定。
パクスアメリカーナは2年3カ月ぶりが嫌われ、サトノアーサーは昨年の優勝馬ながら近3走の内容が嫌われた格好でしょうか。どちらも人気はありませんが、押さえて損はなさそうです。
■連対率なら福永祐一騎手 池添謙一騎手は過信禁物
続いて人気を背負うことが多い騎手のデータを見ていきましょう。過去11鞍の平均人気2.2が物語るように、ほぼ人気馬に跨ってきたのが福永祐一騎手です。
2005年のサイドワインダー(2番人気)、2007年のカンパニー(1番人気)、2008年のマルカシェンク(1番人気)と集計期間内で3勝を挙げていますね。2018年のフロンティア(6番人気11着)、2020年のプリモシーン(2番人気15着)の結果が影響し、人気に比べると着順の落ち込みが目立ちますが、やはり45.5%という高い連対率は魅力。
同騎手は前日17時時点で4番人気のシャドウディーヴァ(牝5、美浦・斎藤誠)に騎乗予定。この人気なら買い目に加えたいところです。
一方、過去の騎乗数は2鞍どまりですが、人気馬で結果を出せていないのが池添謙一騎手です。2012年のシルクアーネスト(3番人気12着)、2017年のロードクエスト(2番人気6着)と、掲示板にも載れていないのは気になりますね。
同騎手が跨るのが前日17時時点で抜けた1番人気の3歳馬ソングライン(牝3、美浦・林)。過去データを重視した場合、ソングライン&池添謙一騎手は過信禁物かもしれません。
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著者プロフィール
伊藤大輔(いとうだいすけ)●「UMAJIN.net」編集部
秋田県生まれ。スポーツ関連書籍出版社、競馬専門紙の勤務を経て、現在はUMAJIN .netでライティング、競馬データ解析等を担当。『SPREAD』では主観的要素の強い「馬体解析」と客観的なデータの蓄積である「騎手データ」から、注目すべき馬と騎手を取り上げていく。