【MLB】安定した制球力は特筆もの…2桁勝利目前の大谷翔平、好投の要因をデータから紐解く

エンゼルス・大谷翔平 (C) Getty Images

ロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平投手は10日(日本時間11日)、敵地でのヒューストン・アストロズ戦に先発登板する。1918年にベーブ・ルースが記録した「同一シーズンでの2桁勝利、2桁本塁打」に並ぶ今季10勝目をかけた注目の登板だ。

今季の大谷は投手として、20試合に先発し9勝1敗、防御率2.97。5月28日(同29日)に黒星を喫して以降は負けなしの8連勝中と、安定感も際立っている。2桁勝利も射程圏内に捉えた「投手・大谷」の凄みとは何なのか。今季の登板データやスタッツから好投の秘密に迫る。

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■6月30日以降は52回を投げ6四球のみ

大谷の好結果に繋がっている要素を今季の成績から探ってみると、まず目につくのが安定した制球力だ。特に、1回持たず7失点KOとなった6月30日(同7月1日)のニューヨーク・ヤンキース戦以降では、8先発で52回を投げ与四球はわずか6個と際立つ数値を残している。4~5月の7登板では26四球という結果と比較すれば、その差は歴然だ。

制球が乱れなければ、定評のある三振奪取能力の高さも相まって、相手打者と優位に勝負できる。規定投球回数には到達していないものの、被打率.198はリーグトップ相当、WHIP(1投球回あたり何人の走者を出したかを表す数値)1.07もリーグ4位相当と、“一流”の結果を残している。

■好投を支えるスライダー

大谷の持ち味と言えば、豪速球と切れ味鋭いスプリットがまず頭に浮かぶが、今季はスライダーも効果的な球種となっている。球種別の被打率を見ると、4シームは.273だが、スプリットは.080、スライダーも.181となっており、大谷の“変化球”が相手打者にとっての驚異となっていることがわかる。

大谷のスライダーが投じられたコースと結果(図左=vs.右打者/右=vs.左打者/出典:Baseball Savant)

スライダーに関しては、相手打者の左右問わず外角を狙って投じていることがデータから読み取れる。また、この球種をスタンドまで運ばれたのはわずか2回のみと精度も高い。スプリットが今季も絶対的な決め球であることは間違いないが、ここにスライダーも加わるとなると鬼に金棒といったところだ。

もちろん、前回登板で見せたとおり、大谷は勝負所で一気にギアを上げ160キロ台の4シームで相手打者に力勝負を挑み抑え込むこともできる。“力”の速球と“技”の変化球、このコンビネーションが好結果の要因であることに疑いの余地はない。

打者として本塁打王争いをリードし続け、投手としても渡米後ベストシーズンを送る……にわかには想像し難い活躍を続けてきた大谷がシーズン最終盤でどこまで成績を伸ばせるか。ひとまずは、明日の登板での好投と2桁勝利達成に期待したい。

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文・SPREAD編集部


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