コロナ禍におけるゴルフ界の“現在地” 若者人気は拡大、ゴルフ場なども回復傾向に

(C)Getty Images

新型コロナウイルスの感染拡大がエンタメやスポーツ業界などに影を落としている昨今だが、そんなコロナ禍の中で活況なのがゴルフだ。屋外でできるレジャーかつ、3密を回避出来る点も人気のひとつ。ゴルフ場ゴルフ練習場も大いに賑わいを見せており、若者の間でも、ゴルフを始める人が増えている。果たして、コロナ禍でのゴルフを取り巻く環境はどのよう状況なのか。

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■緊急事態宣言解除でゴルフ場、ゴルフ練習場は急速に回復

経済産業省が発表している、様々なサービス業の活況度を示す「第3次産業活動指数」というものがある。この中で、ゴルフ場やゴルフ練習場、ボウリング場、フィットネスクラブなどのスポーツ施設提供業の推移を見てみると、2020年4月に発出された1回目の緊急事態宣言の際にすべて大幅に低下。しかし、宣言解除を経て夏を迎えると、まずゴルフ練習場が急速に回復し、次いで、ゴルフ場も回復が進んでいることがわかる。

また、スポーツ用品販売大手のアルペンが発表した2021年6月期決算では、純利益が107億円、売上高が2332億円と、どちらも過去最高となっている。なかでもゴルフやアウトドア用品の売り上げは前年より10%以上の伸び率を記録した。ゴルフ人気の高まりを証明する内容であるが、その一方で、米メディア「ブルームバーグ」の報道によると、世界的なサプライチェーンの問題でドライバー、アイアン、パターといったクラブ類や、グリップなどのアイテムの供給が不足しているという。製品の原材料の確保から製造、配送といった様々なポイントで新型コロナウイルスによる影響が現れていることが主な原因だが、安定した供給が実現すれば、よりゴルフ人気を後押しする要素となりそうだ。

■工夫を凝らし感染予防に努めているゴルフ場

ゴルフが屋外のスポーツで、3密が回避できるとはいえ、ゴルフ場での感染リスクが全くないわけではなく、日本ゴルフ協会(JGA)が発表した「新型コロナウィルス感染症予防対策としてのゴルフ規則修正の指針」をもとに、各ゴルフ場がローカルルールを定め、工夫を凝らし感染予防に努めている。

検温、マスクの着用や手洗いの徹底といった基本的なことはもちろん、好プレーが出ても、なるべくハイタッチや握手はしない。クラブハウス内や人との距離が近い場面での大声での会話は禁止、バンカーレーキや旗竿といった、複数の人が触れるものにはなるべく触らない。カートも4人乗りから1人乗りや2人乗りへの変更、キャディ付きのプレーを控える。浴室の使用を禁止など、コロナ禍でも安心・安全にゴルフを楽しむためのプレースタイルを提案している。

多数の人数が集まるゴルフコンペも、「何もこんな時期に」と自重して、中止や延期となることも多いだろうが、ゴルフ場へは出来るだけ1人で向かい昼食を挟まずスループレー、表彰式や飲食・飲酒はなるべく控える、など工夫を凝らし、あくまでプレーを楽しむという前向きな目的で開催するのも、決して悪くはないはずだ。

■松山や稲見の快挙も明るい話題に

「Do」だけでなく「Watch」という側面でもゴルフは盛り上がりを見せている。

昨年の緊急事態宣言以降、次々に国内外のゴルフツアーは中止に追い込まれたが、秋ごろから徐々に再開。今年の国内ツアーは一部無観客開催もありながら、中止になることはなく、通常通りのスケジュールで試合は開催されている。

4月には松山英樹が、日本人として史上初のマスターズ制覇を達成。東京五輪でも優勝争いを演じ、惜しくもメダルは逃したが、米ツアーでは歴代2位に並ぶ8年連続での最終戦出場資格獲得と、その存在感はさらに増している。

また、女子でも稲見萌寧が東京五輪で銀メダルを獲得し、普段ゴルフを見ない視聴者層にも大いにアピールする結果となった。先日は日本女子プロ選手権を制し、国内メジャー初制覇。これでシーズン8勝目となり、不動裕理に続くツアー史上2人目のシーズン2桁優勝も見えている。

渋野日向子が全英女子オープンを制し一躍シンデレラガールとなり、稲見ら続々と若いプレーヤーも活躍を続けている一方、男子は石川遼、松山に続く“スター候補”がなかなか現れず、若干地味な印象となっているかもしれない。それでも、金谷拓実片岡尚之といった20代前半の選手もツアー優勝を果たすなど活躍を見せており、今後への大きな期待を抱かせている。

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文・SPREAD編集部


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