ナチョってどんな人?12歳で糖尿病と診断されるも「糖尿病は僕のそばにいるチームメイトのようなものだ」

ナチョってどんな人?12歳で糖尿病と診断されるも「糖尿病は僕のそばにいるチームメイトのようなものだ」

サッカーの強豪、レアル・マドリードでプレーするナチョ選手をご存知だろうか。特徴的な登録名で有名なナチョ選手。実は幼い頃から糖尿病を患い、闘病しながらプレーを続けている。

なぜナチョなのか

(c)Getty Images

ナチョ選手は、一般的に「ナチョ・フェルナンデス」と呼ばれている。しかし、この名前は本名ではない。

ナチョ選手の本名は、ホセ・イグナシオ・フェルナンデス・イグレシアスである。

実は、スペイン語圏では「イグナシオさん」を「ナチョさん」という愛称で呼ぶ風習がある。そのため、サッカー選手としての登録名は「ナチョ」のみ。周囲からも「ナチョ・フェルナンデス選手」と呼ばれるようになった。

経歴

ナチョ選手は11歳の頃でレアル・マドリードの下部組織(ユース)に入団した。ユースでは8年間過ごし「レアル・マドリード・カスティージャ(Bチーム)」へ昇格する。

2011年にトップチームの一員としてデビューしたが、なかなかプレーの機会は与えられなかった。

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2015年シーズン以降、他の主力選手の怪我などの影響があり、ナチョ選手にスタメンの機会が与えられ始める。

このチャンスを生かしたナチョ選手は頭角を現し、2016年シーズンにはレアル・マドリードの5シーズンぶりのリーグ制覇に貢献。2017年シーズンは42試合に出場し、22試合はスタメン出場した。

このように、ナチョ選手は幼少期からずっとレアル一筋でプレー。レアル・マドリードで出場機会を得られない時期は移籍を考えたこともあるようだが、結果的にトップチームで実力を発揮できたことになる。

プレースタイル

ナチョ選手は守備の要としてチームに貢献している。ディフェンダーとしてどのポジションでもプレーできる上、安定感がある魅力的な選手だ。

粘り強い対応でボールを追い続け、ちょっとした相手のミスを突いてインターセプトをするプレースタイルはレアル・マドリードにフィットしているといえるだろう。

糖尿病と闘病しながらプレー

ナチョ選手は2016年11月、「糖尿病」を患っていることをUEFA(欧州サッカー連盟)のインタビューで明かした。

糖尿病は成人してからではなく、幼少期(12歳)から患っており、レアル・マドリードのユースに入って2年目から闘病していることになる。

ナチョ選手は当時、初診を担当してもらった医師からは「もうサッカーはできないだろう」と告げられ、絶望の淵に立たされたという。

しかし、専門医に診てもらった際、糖尿病には肉体的な運動が必要だから、サッカーは辞めなくて良い」と言われたようだ。

しかし、糖尿病は薬の投与など対処を間違えてしまうと、命の危険にさらされてしまう。薬などの管理に細心の注意を払うようになり、より責任感が増したようだ。

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ナチョ選手は糖尿病に対し「僕のそばにいるチームメイトのようなものだ」と語っている。

杉山新のクラウドファンディングで糖尿病の子どもたちと対面

実は日本にも糖尿病を患った元・Jリーガーがいる。その名も「杉山新」選手。1999年、柏レイソルに入団した杉山選手は、2003年にヴァンフォーレ甲府へ移籍。しかし、糖尿病を発症してしまい、戦力外通告を受ける。

一度はJリーガーを諦めたこともあったが、「もう一度サッカー選手としてピッチに立ちたい」と思いから、その後10年間さまざまなチームでプレーを続け、2015年にFC岐阜で現役を引退した。

2018年には、糖尿病を抱える少年少女らに「同じ糖尿病を抱えながら戦うナチョ選手の戦う姿をみせてあげたい」という想いからクラウドファンディングを立ち上げる。

450万円の募集に対し、集まった額は460万円。実際に子供たちもナチョ選手に会うことができたという 。

ナチョ・フェルナンデス選手は偉大な選手であることに疑いの余地はない。守備の要というあまり目立たないポジションで、レアル・マドリードで活躍する姿に同じ糖尿病を抱える少年らに勇気を与えた。今後も彼の活躍に注目したい。

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杉山新

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