【有馬記念/危険な人気馬】再び歴史は繰り返すのか GIホースに暗雲立ち込める「立場と臨戦過程」で高いハードル

【有馬記念/危険な人気馬】再び歴史は繰り返すのか GIホースに暗雲立ち込める「立場と臨戦過程」で高いハードル

今週は2025年の総決算、第70回有馬記念(GI、芝2500m)が中山競馬場で行われる。

今年は、有馬記念連覇を目指すレガレイラをはじめ、皐月賞馬ミュージアムマイル、ドバイシーマクラシックを制したダノンデサイル、宝塚記念覇者メイショウタバル、引退レースとなるジャスティンパレスタスティエーラとGI馬6頭が参戦。ほか初GIを狙う実力馬も集結し、見応えのあるグランプリとなりそうだ。

そんな中、ファン投票1位レガレイラが、今回の「危険な人気馬」の標的となる。

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■69回の歴史で連覇達成は4回…有馬連覇の難しさ

今年、レガレイラは宝塚記念こそ11着に大敗したが、秋はオールカマー、エリザベス女王杯と連勝し充実一途。ファン投票では歴代最多得票数を集め、ルメール×木村厩舎の黄金タッグ、【3.0.0.1】と得意の中山コースなら、史上初の牝馬による有馬連覇へ向けて、死角は無いようにも思える。

しかし、過去69回の歴史を数える有馬記念において、連覇を果たした馬はスピードシンボリ、シンボリルドルフ、グラスワンダー、シンボリクリスエスのわずか4頭(オグリキャップ、オルフェーヴルは隔年で2勝)。1986年以降、連覇を目指した馬の成績は【2.0.3.13】で、意外にも過半数以上の馬は馬券圏外に沈んでおり、ナリタブライアンやテイエムオペラオーといった、当時のスーパーホースでも厚い壁に跳ね返された。連覇を達成することはやはり容易ではない。

また、連覇を果たした前記4頭は、すべて前年と同じ騎手が乗って勝利している点も見逃せない。今年は、昨年の戸崎からルメールへスイッチ。ちなみに牝馬では、2020年覇者クロノジェネシスが、翌年に連覇を狙ったものの3着に敗れているが、この時も主戦北村友一がケガで乗れなかったとはいえ、ルメール騎乗で敗戦しており、再び歴史は繰り返す……なんてことがあるかもしれない。いずれにせよ、有馬連覇は難しい芸当だ。

■昨年と違う立ち位置と臨戦

臨戦過程という点では、前走エリザベス女王杯組は、過去10年【1.2.1.21】と決して主要ローテとは言えない。唯一勝ったのは昨年のレガレイラではあるが、昨年は5着からの臨戦。エリザベス女王杯1着馬の有馬直行は【0.0.1.4】で、信頼度は高くない。今年、レガレイラはエリザベス女王杯を勝ってしまった、という点が、有馬において昨年と異なる結果となる可能性はある。

そして、今年は出走しないヘデントールの登録や、スティンガーグラスの回避などのゴタゴタ劇。なにかと騒がせた木村厩舎だが、こういった騒動があって、果たして勝利の女神は微笑むだろうか。レガレイラにとっては迷惑千万な話であるが、こういう運の要素も有馬ならではとも考える。

これらのことを踏まえ、実力的には一枚上の存在ではあるが、比較的気楽な立場だった昨年とは違い、今年のレガレイラは徹底的にマークされる立場。厳しい立ち位置でレースを強いられることとなり、絶対的な存在とは言い切きれず、少なくとも「頭」勝負は避けたい。

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◆著者プロフィール

石川豊●いしかわゆたか
20代から競馬メディアに寄稿。「ユタカ人気」と言われた時代、武豊が騎乗する過剰人気馬をバッサリと切り捨てる馬券術を駆使し、年間回収率100%超に成功。以来、「1番人気の勝率は3割」を念頭に、残り7割の可能性を模索し、「危険な人気馬」理論を唱え続ける。

izukawaya