現代野球で存在感を増すデータや分析は、監督の采配にどのような影響を与えているのか。かつてレイズやカブス、エンゼルスで指揮を執ったジョー・マドン氏が5日(日本時間6日)、米ポッドキャスト番組『Foul Territory』に出演。データを重視しながらも、試合中の判断には監督やコーチの経験、感覚が欠かせないとの持論を語った。
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■「プレゼンターであって、教師ではない」
マドン氏は自身を「分析的な考え方をするタイプ」と表現。優秀なアナリストを揃える姿勢にも前向きで、分析部門から得られる情報も重視していると語った。一方で「彼らはプレゼンターであって、教師ではない」と釘を刺す。現場との明確な役割分担が必要だと訴えかけた。直近10年ほどの間にフロントが選手起用について強く関与するようになったと明かし、「監督を中間管理職のような立場にした」と苦言を呈した。
「私は1981年からこの仕事を始めている。素晴らしい指導者たちから多くを学んできたし、本当に色々な状況を経験してきた。だから、その場で起きていることを過去と照らし合わせて判断する場合が多かった。今の人たちには、そのような知識の蓄積がない。そして、それは採用にも関係している。フロントは経験に基づいて確かな意見や考えを持っている人間を求めていない。むしろ今のベースボールは、感覚に基づいて勝つより分析して負けるほうを選びたがる。より大きなサンプルサイズのほうが結果を出すと考えているからね」。
マドン氏は「分析は、意思決定の安全策になる。プラン通りに何かをやって、それが上手くいかなかったとしても『大丈夫いずれ上手くいく』と考えられる。でも、それがいつになるのか。今日の試合で結果を出さなければいけないんだ。試合が始まってプランが崩れたとき必要になるのは、監督やコーチ陣がその場で考える能力だ。その場で何を考えるべきかを、誰かに指示されるだけではいけない」と警鐘を鳴らした。
最後に判断を下すのは誰なのか。そこに監督本来の役割があるのだと強く訴えている。
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