【MLB】「フライボール革命」の時代は終焉か……投手の進化が打撃理論を変えた 米記者が指摘する“逆方向への強打量産”

 

H.Ariga/SPREAD編集部

【MLB】「フライボール革命」の時代は終焉か……投手の進化が打撃理論を変えた 米記者が指摘する“逆方向への強打量産”
ブルワーズのジャクソン・チョーリオ(C)Getty Images

メジャーリーグで長年主流だった「フライボール革命」に変化の兆しが表れている。投手の球速向上によって、引っ張って打球を高く飛ばす従来の打撃が難しくなり、逆方向へのアプローチが結果に繋がっているという。

米スポーツメディア『スポーツ・イラストレイテッド』のトム・バーデュッチ記者が3日(日本時間4日)、世界一に輝いたブルワーズを例に分析した。

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■投手の高速化、下がるリリースポイント

バーデュッチ記者によると、2015年から26年にかけて、メジャーリーグのフォーシームの平均球速は94.3マイル(約151.8キロ)から96.3マイル(約154.9キロ)に上昇。平均リリース位置も約1.86メートルから約1.75メートルに下がった。

フォーシームに対する打率は.234から.209、長打率は.428から.341へ下がっている。このような投手の進化により、ボールの下を捉えて引っ張る打撃は難しくなった。実際、今季は引っ張ったフライの割合が高い上位5球団がレギュラーシーズンで391勝420敗にとどまり、ポストシーズンでも0勝4敗。一方、割合が低い5球団は430勝380敗と勝ち越し、ポストシーズンでも20勝7敗と好成績を残したという。

その象徴が、球団史上初の世界一に駆け上がったブルワーズだ。今季の平均打球角度9.2度は、メジャー最少。ゴロ率48.1%、逆方向への打球割合27.0%はいずれもリーグトップだった。引っ張ったフライの割合も12.4%と、計測が始まった2017年以降で最も低い。逆方向へのゴロは、レギュラーシーズンで打率.452を記録し、全体平均の.415を大きく上回った。ポストシーズンでも.455と高い数字を残している。

指揮官のパット・マーフィー監督は「ゴルフと同じで、バッグには違うクラブを入れておく必要がある」と語る。状況に応じて打ち方を使い分ける重要性を説く言葉だ。バーデュッチ記者は、逆方向への強い打球も生かすブルワーズのスタイルに、現代野球の打撃の進化を見出している。

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