■さらに際立ち、凄みを増す各チームの個性
そして、現在総合ランキングで王者の椅子に君臨中のSEGA SAMMY LUXは、このラウンド3では惜しくも3位となったが、得意とする高速16ビートの新バージョンとして、西アフリカのザウリ族の祭りをモチーフとしたテーマ「サイバーザウリ」を打ち出した。4つ打ちのサイバー音と共に、上半身は安定したダンスポイントを維持したまま高速ステップを踏み続けて踊るという超人的な舞が繰り広げられ、それによって彼らが舞台に作り出した磁場は、息をするのも忘れて見入ってしまうほどの求心力と、重力を感じさせない不思議な空間を作り出し、観る者を異次元に連れ出してくれる魔法がかかっていたかのようだ。毎度ながら、セガサミールクスらしい完成度の高いナンバーだったと言えよう。
他にも、自分たちの心情を語るラップのみでブレイキンを踊り、いつも以上に“尖りきった”命がけの技と挑戦をみせたKOSE 8ROCKS。チームワークの高さが際立ち、ダンサージャッジのPInO氏にも「一体感があり、とってもいいバイブスを持っている」と評されたdip BATTLES。ヒールへの拘りを脱ぎ捨て素足で踊り、こころの琴線に触れる哀愁を表現して、より女性らしい情感が加わったBenefit one MONOLIZ等々。ここでは伝えきれないほど、ラウンドを経るごとに本当にすべてのチームの個性がさらに際立ち、凄みを増してきているのは間違いない。
ゲストエンターテイナージャッジのZEN氏も言っていたように「次のラウンドはどう闘っていくのだろう」と、各チームの戦術までを深く考察してゆくことが出来るのも、時間と質量をかけて進むリーグ戦ならではの良さだろう。
今シーズンから選手に新たに付与された背番号と共に、観る側の楽しみ方まで次々に進化してゆくDリーグ。次回、第1コーナーから第2コーナーを見据えて踏み込むラウンド4の闘いは12月24日。世界初のプロダンスリーガー達が日々高みを目指して鍛錬を重ねる踊りの極みと凄みが、いったいどこまでいってしまうのかを楽しみに、この聖なる日の闘いの火蓋が落ちる時を待ちたい。
◆THE GREAT HEART of “8ROCKS” ブレイキン世界一のISSEI率いる熱き魂
◆日本中の「ダンサー」に幸せをもたらすDリーグ 魂までが踊りだす喜びがここにある
◆“ダンスの救世主”カリスマカンタローかく語りき 「絶対やり遂げてから死ぬ」覚悟

FULLCAST RAISERZ(C)D.LEAGUE 21-22
著者プロフィール
Naomi Ogawa Ross●クリエイティブ・ディレクター、ライター
『CREA Traveller』『週刊文春』のファッション&ライフスタイル・ディレクター、『文學界』の文藝編集者など、長年多岐に亘る雑誌メディア業に従事。宮古島ハイビスカス産業や再生可能エネルギー業界のクリエイティブ・ディレクターとしても活躍中。齢3歳で、松竹で歌舞伎プロデューサーをしていた亡父の導きのもと尾上流家元に日舞を習い始めた時からサルサに嵌る現在まで、心の本業はダンサー。










