【F1】アルファタウリ角田裕毅、デビューイヤー成績表 「クラッシュ期間は終わった」

(C)Getty Images/Red Bull Content Pool

2021年、角田裕毅は日本選手としては7年ぶりにF1グランプリスクーデリア・アルファタウリ・ホンダから出走、開幕前から注目を浴びた。なにしろ4輪レースを始めてからわずか5年、弱冠20歳(今年5月に21歳)にしてF1グランプリにたどり着いたのだ。

F1では選手の若年齢化が進んではいたが、日本選手の場合は日本国内で実績を積んでからヨーロッパへ進出する分、どうしてもF1進出は遅れがちだ。その中で、角田の20歳F1デビューは日本選手としては異例の早さであった。

◆最終戦アブダビGPで自己最高位の4位フィニッシュの瞬間

■開幕戦からポイント獲得も

そして迎えたデビュー戦となる開幕戦バーレーンGPで、角田はスタートで出遅れながらもルーキーらしからぬ積極的な走りでオーバーテイクを重ね、選手権ポイント圏内の9位でフィニッシュした。この走りは日本のファンのみならず世界のF1ファンから賞賛を集め、角田は一気に時の人となった。

ところがその後、角田はミスを重ね、成績は低迷した。感情的な反応が呼ぶミスから起こすクラッシュも相次いだ。「角田は感情のコントロールができていない」との批判も生んだ。角田の感情に振り回される傾向は、なにもF1にデビューしてから始まったものではなく、国内でレースをしている頃から一部では指摘されていた。その心配がF1の晴れ舞台で現実のモノとなったのである。

また、角田はミスをする過程で、走行中に無線を通して決して褒められないスラングを連発し、眉をひそめられることにもなった。また、パートナーのピエール・ガスリーと異なる傾向のセッティングを強いられると、チーム批判にもとられる発言をしたりもした。

こうしてデビュー戦での期待から一転、角田は「言動に問題のある選手」扱いをされるようになった。もっとも、思いのままに振る舞う角田は、海外を含む少なからぬファンに「無邪気で親しみのあるヤツ」とも受け取られ、逆に注目されるという現象も生んだ。

■第13戦までに5回の入賞

デビュー戦でシリーズポイントを獲得してからしばらく角田は結果を出せずに、成績以外の面で取りざたされるようになったが、第6戦アゼルバイジャンGPではデビュー戦を上回る7位に入賞、第8戦シュタイアーマルクGPでは10位、第10戦イギリスGPでも10位、第11戦ハンガリーGPでは6位と、シリーズ中盤に向けて入賞を重ね、ポイントを獲得していった。

ルーキーとしては十分な活躍ではあるが、デビュー戦ほどの話題にはならなかった。デビュー戦での鮮烈な印象があったために角田に対する期待が膨らみ、もはや角田はルーキーとしてではなく、レギュラー選手と並べて評価されるに至ったからだろう。

シリーズを折り返して角田の成績は再び低迷したが、その走りは徐々に安定し始めた。F1はルーキーには厳しい競技だ。なにしろほとんど練習はできないまま、10カ月間に22戦を転戦してレースを競わなければならない。

ライバルも条件は一緒だとはいえ、F1をただ操るだけではなく限界を極めようと積極的な走りに挑む角田がシリーズ前半に迷走したのは仕方がない、むしろ少しずつでも状況を立て直していったのは評価されるべきだ。

実際、アルファタウリは第14戦イタリアGP前、2022年シーズンに向け早々にガスリーと角田のチーム残留を発表している。この決定については「角田を過大評価している」との批判も生じたが、これもまた角田が単なるルーキーではなく一段階高いレベルの選手として扱われている証左である。

なにしろこの時点で同じルーキーであるニキータ・マゼピンミック・シューマッハが1回も10位以内に入賞できず選手権ポイントが0点であったのに対し、角田は13レース中5戦で入賞、選手権ポイントを18点としていた。


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