ロサンゼルス・エンゼルスは11日(日本時間12日)、本拠地でマーリンズと対戦し、6-2で勝利した。「1番・DH」でフル出場した大谷翔平は4打数1安打1盗塁。打率は.143となった。
この試合、マイク・トラウトが胃の不調から先発を外れたが、24歳のブランドン・マーシュ、23歳のジョー・アデルという若手外野手2人が本塁打を放ち、勝利に貢献した。投げては、今季エンゼルスに加入したマイケル・ローレンゼンが先発し、初勝利。主砲を欠く中、戦力の底上げを感じさせる一戦となった。
◆【実際の動画】マーシュとアデル、若手2人の豪快なホームラン
■マーシュ、アデルが揃って本塁打
大谷は初回先頭の1打席目に中前安打を放ち、2試合連続安打をマーク。続くアンソニー・レンドンの打席で、今季初盗塁となる二盗を決めた。この盗塁について、MLB公式Twitterは「今年は何盗塁で終えるのかな?」とつづり、動画とともに投稿。投打に加え、大谷の足にも期待を寄せた。
その後、2死一、三塁となり、5番マーシュが3ランを放ち、大谷は先制点となる本塁を踏んだ。今季3安打目をマークした大谷だったが、2、3打席目はいずれも外角低めのチェンジアップに手を出し、三飛。4打席目は二ゴロに倒れた。結局、この日は4打数1安打1盗塁で、開幕5試合を終えて打率.143となった。
大谷に待望の一発は出ず、トラウトも先発を外れる中、チームを救ったのは期待の若手だった。先述の通り、トラウトの代わりに左翼から中堅に回ったマーシュが先制3ランを放つと、2回には左翼に入った7番アデルが1号ソロ。開幕カードのヒューストン・アストロズ4連戦では9打数無安打7三振を喫したアデルだったが、うっ憤を晴らした。2人は8回にも揃って2塁打を放ち、チームに貴重な追加点をもたらした。
地元放送局「バリー・スポーツ・ウエスト」などがマドン監督の会見の様子を伝えており、指揮官は「彼らは才能豊かで、スピード、パワー、走力などが揃っている」と称賛した。
一方、この日の先発はシンシナティ・レッズから加入したマイケル・ローレンゼン。今季初登板でマーリンズを6回1失点(7奪三振)に抑え、記念すべきエンゼルスでの1勝を挙げた。アナハイムで生まれた同投手は、子供の頃からエンゼルスタジアムでプレーすることを夢見ており、今回はまさに故郷に錦を飾った格好。レッズ時代は2015年にルーキーとして21試合に先発したものの、その後6シーズンは263試合のリリーフ登板に対し、先発は5試合にとどまっていた。そのため、先発としての能力に懐疑的な見方もあったが、今回の投球でその懸念を払しょくした。
マドン監督も「ナ・リーグで何度も彼を見てきたが、先発であんなに試合を支配するのは初めて見た。今日はシンカーが効果的で良かった。彼のパフォーマンスのすべてを気に入った。カーブもスライダーも良かった」と話し、次回以降の登板ではもっと長いイニングを投げてもらう予定だとした。
新しい風が吹き始めたエンゼルス。ここに大谷やトラウトの調子が上がってくれば、いよいよ快進撃の態勢が整う。
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文・SPREAD編集部