【ブンデスリーガ】堂安律、決勝点に地元紙も「手も足もでない存在」と絶賛 今季2度目のベストイレブン 

決勝ゴールを挙げ歓喜をあらわにする堂安律 (C) Getty Images

ドイツ・ブンデスリーガ1部第5節、日本代表MF堂安律が所属するフライブルクは昨季3位のバイヤー・レバークーゼンと対戦。後半開始から出場した堂安は後半27分に2―2の同点から決勝点を挙げる活躍。これでチームは3―2と勝利しブンデスリーガ首位に浮上した。

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■ブンデスリーガで約20年ぶりの首位に浮上に貢献

今節、敵地で強豪を相手にしたフライブルクは開幕から採用してきた攻撃的なシステム[4-2-3-1]ではなく、守備的な[3-4-2-1]でスタート。堂安はその戦術的な変更で今季初めてベンチスタートとなった。

チームが前半を0―1で折り返す中、堂安は後半開始から[4-3-3]の右ウイングとしてピッチに立つ。すると堂安の投入で攻撃にスイッチが入ったチームは約6分で逆転。その後、2―2に追いつかれるが、ゲームを制するゴールを奪ったのが堂安だった。

後半27分、ドイツ代表の左SBクリスティアン・ギュンターによる右からのコーナーキックをニアサイドでMFニクラス・ヘフラーが頭で反らし、ファーポストで待つ堂安へ。確実に押し込んだ堂安は今季リーグ2点目。

その後も堂安は右サイドで攻撃の起点となり、強烈なインパクトを放った。個人技での打開あり、周囲の味方を巧みに使うコンビネーションあり。中央でもサイドでも問わずに彼にボールが集まる姿は、加入から2カ月ほどしか経っていないとは思えない。

そして、堂安のゴールが決勝点となって3―2の逆転勝利を飾ったフライブルクは、絶対王者バイエルンドルトムントを差し置き、ブンデスリーガで約20年ぶりの首位に浮上した。

ドイツ紙『キッカー』は途中出場ながら決勝点を挙げた堂安の採点に「2」(1~6で採点し、1が最高、6が最低)をつけ、「彼の投入がターニングポイント。決定的なファクターとなったのは決勝点ではない。レヴァークーゼンのDF陣にとって手も足も出ない存在となっていたことだ」と称賛。開幕戦に続き、堂安をこの試合のマン・オブ・ザ・マッチと今節のベストイレブンにも選出している。

『キッカー』では今季、DF板倉滉(ボルシアMG)も2度のベストイレブンに選出されており、MF鎌田大地(フランクフルト)が平均採点「2.17」で現在リーグ全体3位と、日本人選手の活躍ぶりが高く評価されている。

■ヨーロッパリーグでも上位進出が期待できるフライブルク

そんなフライブルクは今週からUEFAヨーロッパリーグに出場。グループステージではオリンピアコス(ギリシャ)、ナント(フランス)、カラバク(アゼルバイジャン)と同組となり、木曜日には初戦となるカラバクとのホーム戦が予定されている。

フライブルクは同大会への出場が2013-14シーズン以来となる。当時、典型的な育成型クラブであるフライブルクは欧州大会との両立に苦戦。ブンデスリーガで前年5位と躍進しながら14位に終わり、翌年には17位で2部降格を味わうなど苦い思い出が残った。

しかし、クラブは昨年10月から3万4700人収容の新本拠地ヨーロッパ・パルク・シュタディオンに移転。胸スポンサー料も約2倍となるなど、ビッグクラブ化を画策。チームも昨季ブンデス6位、ドイツカップ準優勝と成果も出している。

今季は堂安をクラブ史上2番目に高額となる移籍金800万ユーロ(約11億円)で獲得しただけでなく、28歳と全盛期を迎えているクラブOBのドイツ代表DFマティアス・ギンターも加入。他にも有力クラブからのオファーが殺到していた若手MFダニエル・コフィ・キエレ、ブンデスリーガで長年に渡って確かな実績を残すオーストリア代表FWミヒャエル・グレゴリッチュも加わり、戦力アップと選手層の拡充が著しい。

堂安自身はヨーロッパリーグの組み分けについて、「欧州の大会に出るならビッグクラブと対戦したかった」と述べていたが、ビッグクラブ不在のグループはフライブルクにとってチャンスだ。決勝トーナメント以降の上位進出も期待できるだろう。

フライブルクが欧州の舞台で戦う姿は、日本が世界の強豪国を相手に戦う姿とも重なる。堂安は日本代表だけでなく、志の高いフライブルクでもその勇姿を存分に披露する。

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文●新垣博之(しんがき・ひろゆき)


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