ロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平が6日(日本時間7日)、本拠地でのシカゴ・カブス戦に「2番・DH」で先発出場。5試合ぶり16号ソロアーチを放つなど2打数1安打2四球で、打率は.276となった。一方、「4番・右翼」で先発出場したカブス鈴木誠也は4打数1安打1四球。打率を.266とした。試合はエンゼルスが7-4で勝利し、連勝。貯金を2とした。
◆【実際の映像】大谷翔平、今季16号は鈴木誠也の頭上をギリギリ越える“低空飛行”弾
■鈴木誠也との同学年対決制す
2012年のドラフトでプロ入りした大谷と鈴木。今カードは同学年の28歳2人がメジャーで初対決するとあって、日米メディア・ファンから大きな注目を集めているが、第1ラウンドはチームの勝利に貢献した大谷に軍配があがった。
第1打席は遊ゴロに倒れた大谷だが、4点を追う4回無死の第2打席で待望の16号を放った。カブス先発右腕ヘイデン・ウェスネスキの内角高めカットボールを振り抜くと、打球は弾丸ライナーとなり右翼を強襲。フェンス際で懸命にジャンプし、捕球を試みた鈴木の頭上を超えた。
この一打はボールがグラウンドにはね返ってきたために、一度は三塁打と判定された。しかし、すぐさま審判団が協議。打球はフェンス上の看板に当たったと認められ、本塁打判定に覆った。
大谷の本塁打で3点差としたチームは、続く5回に打者一巡の猛攻で5点を奪い、逆転に成功。大谷も第3、第4打席でそれぞれ四球を選び、チームの勝利に貢献した。
■継投策が裏目に出たカブス
勝負の分かれ目となったのは、カブスが逆転を許した5回の継投策。先発ウェスネスキが1点を返され、なお2死二、三塁のピンチ。ここで打席に迎えたのは、前の打席で本塁打を放っている大谷。カブスのデビッド・ロス監督はウェスネスキをあきらめ、左腕ブランドン・ヒューズを投入。指揮官は「大谷との対戦だったので続投させなかった」と話し、左対左にかけた。
しかし、ヒューズは大谷に四球を与えると続く3番マイク・トラウト、5番マット・タイスにも適時打を浴び、一気に逆転された。味方のエラーもあり、2番手左腕には同情すべき点もあったが、結果的には大谷対策として講じた投手起用が裏目に出た。
また、この日はエンゼルスのラインナップが的中した。大谷を2番に置き、トラウトを3番に据えて、通常の並びと逆にした。フィル・ネビン監督は「右打者と左打者の配列を調整した」と話し、右と左をバランス良く配置することに腐心した様子をうかがわせた。その結果、大谷、トラウトともに2打数1安打2四球。「トラウタニ」が機能し、逆転勝利に導いた。
今季、大谷はこの試合を含めて2番に入ったのは8試合で、本塁打は2本となった。
投手交代がはまらなかったカブスと打順変更がはまったエンゼルス。この日は、采配も勝負を左右する一因となった。
◆【実際の映像】大谷翔平、5試合ぶり第16号は鈴木誠也の頭上越え 一時、三塁打とされるも記録変更
◆“投手・大谷翔平”が進化を止めない3つの理由 米メディアが飛躍の要因を厳選「彼は毎年新たな学びを得る」
◆アメリカのファンが今知る大谷翔平が犯した最恐の悪事 「視聴者が見たことないダークサイド」とSNSで拡散
文●SPREAD編集部