【WRC】第7戦 70周年サファリ・ラリー・ケニア、初日首位はタナック 勝田貴元はクラッシュから復帰し7位

 

【WRC】第7戦 70周年サファリ・ラリー・ケニア、初日首位はタナック 勝田貴元はクラッシュから復帰し7位
ナイロビの街を背景に疾走するフォード (C) Red Bull Content Pool

2023年FIA世界ラリー選手権WRC)第7戦サファリ・ラリー・ケニアは22日、アフリカのケニアで開幕、首都ナイロビの郊外で1本のスーパーSSが行なわれ、フォードのオィット・タナックが3分14.3秒で初日首位に立った。

◆【実際の映像】サファリ・ラリー・ケニアのシェイクダウンで横転クラッシュ大破を喫した勝田貴元

■70周年を迎えたサファリ・ラリー

TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamセバスチャン・オジエはコンマ1秒差で2位、カッレ・ロバンペラは2.4秒差の3位につけている。前日のシェイクダウンで横転クラッシュ、ラリー復帰が懸念された勝田貴元は、無事復帰し7位でデイ1を終えた。勝田は過去2年連続で表彰台を獲得している。

2021年にWRCのカレンダーに復帰したサファリ・ラリーは、今年開催70周年の記念大会。ラリーの中心となるサービスパークは3年連続でナイバシャ湖近くのKWS(ケニア・ワイルドライフ・ソサエティ)に置かれ、サービスパークを起点に22日から25日まで、4日間にわたり競技が行われる。また、競技開始に先立ち21日の午前中にシェイクダウンが行われ、ロバンペラがトップタイム、オジエが3番手タイムを、エルフィン・エバンスが5番手タイムを、勝田が6番手タイムを記録していた。

この日はナイロビ中心地の「ウフルパーク」でのセレモニアルスタートに続き、14時過ぎからナイロビ郊外のカサラニで競技がスタート。全長4.84キロのグラベル(未舗装路)ステージで、SS1としてスーパーSSが行なわれた。2台同時走行のこのSS1で、オジエはベ
ストタイムのタナック(Mスポーツ・フォード)と0.1秒差の2番手。

なお、カサラニでは競技が始まる前にコンセプトカーである「ハイラックスMHEV」が2回デモ走行。元WRCチャンピオンで、サファリ・ラリーで3回の優勝経験を誇るレジェンド、ユハ・カンクネンが華麗なるドライビングを披露した。


サファリ・ラリー・ケニア 提供:TGR/WRC

競技2日目となる23日のデイ2は、ナイバシャ湖の周辺で「ロルディア」、「ジオサーマル」、「ケドング」という3本のステージを、日中のサービスを挟んで各2回走行。6本のステージの合計距離は125.82キロ、リエゾン(移動区間)も含めた一日の総走行距離は337.88キロとなる。

オジエは「再びケニアに来ることができて幸せです。ケニアの人々のラリーに対する情熱は非常に高く、首都で行われるこの最初のステージは、多くの人々が見守る中で、常に楽しんで走ることができます。今回は所々に岩があったり、大きなウォータースプラッシュがあったりと少しトリッキーだったので、注意を払いながら少し肩の力を抜いて走らなければなりませんでした。それでも、明日からがラリーの本番であることを考えれば、タイムは決して悪くありませんでした。昨日のシェイクダウンはこのラリーを象徴するようなステージだったので、バンピーな路面でクルマがどのような挙動を示すのか確かめるのに有効でした。フィーリングは問題ないですし、我々を待ち受けるものに対する準備はできています」とトヨタ勢3連覇に意欲を見せた。

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TGRチーム代表ヤリ-マティ・ラトバラは「ケニアに戻り、再びサファリ・ラリーをスタートすることができたのは素晴らしいことです。ナイロビでのスーパーSSは、ラリーを多くの人に楽しんでもらうのに最適なオープニングステージです。また、このラリーのヒーローであるユハ・カンクネンがハイラックスMHEVで走ってくれたことも嬉しく思います。ドライバーたちとは事前に、この最初のステージで頑張ったとしても、ラリーに勝つことはできないと話し合いました。そして彼らは少し肩の力を抜いて走り、明日からの本当の勝負に備えました。ドライバーたちは、ステージのコンディションが過去2年間と比べて全体的に荒れていると言っているので、正しいリズムを見つけることが勝負の鍵を握ると思います。また、雨が降る可能性もあるようですが、ここは路面が濡れると非常に滑りやすくなるので、きっと困難な終末になると思いますが、それに立ち向かう準備はできています」と万全を期す構えだ。

■サファリ・ラリー・ケニア デイ1の結果

1 オィット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ (フォードPUMA Rally1 HYBRID) 3m14.3s
2 セバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ (トヨタ GR YARIS Rally1 HYBRID) +0.1s
3 カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン (トヨタ GR YARIS Rally1 HYBRID) +2.4s
4 ティエリー・ヌービル/マーティン・ヴィーデガ (ヒョンデ i20 N Rally1 HYBRID) +2.7s
5 エルフィン・エバンス/スコット・マーティン (トヨタ GR YARIS Rally1 HYBRID) +3.3s
6 エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム (ヒョンデ i20 N Rally1 HYBRID) +4.0s
7 勝田 貴元/アーロン・ジョンストン (トヨタ GR YARIS Rally1 HYBRID) +5.1s
8 ピエール=ルイ・ルーベ/ニコラ・ジルソー (フォード PUMA Rally1 HYBRID) +8.0s
9 オリバー・ソルベルグ/エリオット・エドモンドソン (シュコダ Fabia Rally2 evo) +9.7s
10 ジョーダン・セルデリウス/アンディ・マルフォイ (フォード PUMA Rally1 HYBRID) +11.3s

◆【実際の映像】2台同時スタートのスーパーSSはスリリングかつ必見 ヌービル vs. ロバンペラ

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文●SPREAD編集部