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名古屋ダイヤモンドドルフィンズ・笹山貴哉選手から学ぶ ”若手を活かす、チームマネジメント”

名古屋ダイヤモンドドルフィンズ・笹山貴哉選手から学ぶ ”若手を活かす、チームマネジメント”
撮影=戸嶋ルミ

2019年3月23日(土)・24日(日)、アリーナ立川立飛にて行われたアルバルク東京対名古屋ダイヤモンドドルフィンズ戦。

名古屋はプレーオフ進出の当落線上におり、負けられないゲームだったが、残念ながら連敗を喫した。獰猛さすら感じさせる東京のオフェンシブな雰囲気に加え、アウェー戦という状況の中で、乱れそうになるチームの輪を繋ぎ止めていた人物がいた。ポイントガードの笹山貴哉(ささやま たかや)選手だ。

試合中は司令塔としてゲームコントロールを行い、時に鋭く切り込んでいくプレーも見せながら、ヒートアップしてしまったりミスしてしまった仲間への声掛けも忘れない。自らのプレーと仲間へのフォローアップで、終始チームを支え続ける姿はまさに「理想のリーダー」といったところ。

そんな笹山選手から、試合後にお話を伺うことができた。若手の多いチームの「輪」を保つために、普段心がけていることとは。

ミスは励まし許す

笹山貴哉選手(以下、敬称略) :僕もかつては熱くなって、ミスしてしまった人のことを責めるようなことを言ってしまっていたことがあります。でも、ミスをしてしまった本人が一番そのことでダメージを受けているんですよね。

そこに、周りの人が追い詰めるようなことを言ってしまってはもっと下を向いてしまう。だから、ミスがあったときほどポジティブなことを声掛けするようにしています。

リスクを予期したら流れを変えてみる

笹山:バスケットでは「ミスをさせない」ことは難しいので、プレー中にミスが出そうな危うい雰囲気のときは、そっちにボールを回さないようにしたりして。流れを変えてみることも心がけています。

寛容さが若手を育てる

笹山:僕は、やらせてミスをして、そこから学んでもらうことも必要かなとも思います。(ミスをすることは)本来良くないことだけれど、選手が経験や学びを得るためには、それを受け入れる寛容さも大事かなと。

僕たちは若いチームなので、伸びしろがある選手もたくさんいます。そこにボールを多く集めて、失敗も成功も体験させないとなと。言うよりやらせることが大切ですよね。

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自分のためのリフレッシュの時間も大切

笹山:気分転換で美味しいもの……甘いものを食べたり、映画を見たり。ほんの一瞬だけバスケットや周りの人のことを忘れる、一人の時間を大切にしたいです。

ミスをした人に追い打ちをかけない、若手が萎縮せずのびのびとプレーして経験から学べる環境を作る、という笹山選手の心がけ。笹山選手のようなリーダーが増えてくれたら、もっと楽しく学べて働ける人が増えるだろう。

読者の方の中には、この春から新しくリーダーになる人もいると思う。後輩や若手に対して、笹山選手の考え方をぜひ参考にしてみてほしい。

≪写真・文 戸嶋ルミ≫

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