米紙『NEW YORK POST』は11日(日本時間12日)、ヤンキースがナ・リーグのサイ・ヤング賞左腕ブレイク・スネル投手に正式オファーを出したと報じた。チームにはア・リーグのサイ・ヤング賞右腕ゲリット・コール投手が在籍しており、加入が実現すれば剛腕2人が共闘することになる。昨季ア・リーグ東地区4位に終わった名門が、復活へ向けて補強を進めている。
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■米記者「希望とは大きな隔たりがある」
『NEW YORK POST』は「ヤンキースが投手獲得を目指して激しく動く中、スネルにオファーを提示」と題して、記事を公開した。
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執筆したジョン・ヘイマン記者によると「ヤンキースはオファーを提示したものの、その内容はスネル側の希望と大きな隔たりがある」という。一部報道ではスネル側は総額2億ドル(約285億円)を求めているようで、ヤンキースがこれに難色を示している可能性が高い。
しかし、トップターゲットだった山本由伸投手を逃したヤンキースにとって先発投手の補強は必須。同記者によると、スネル説得のためにコール投手が乗り出す準備をしているという。
また、シアトル出身のスネルは西海岸でのプレーを希望しているという憶測が流れているが、スネルの代理人スコット・ボラス氏は「彼はすべてのクラブに対してオープンであり、勝利と競争力のある環境を求めている」とコメントしており、ヤンキースサイドも東海岸という地域性が障害になることはないと確信している模様だ。
競合球団としてエンゼルスやジャイアンツなどの名前が挙がっているものの、同記者は「主な競争相手はそれほど魅力的ではない」と指摘し、ヤンキース有利の立場を取った。
■公式「メジャー屈指のワンツーパンチ」
同紙の報道を受けてMLB公式サイトも反応。「ヤンキースがナ・リーグのサイ・ヤング賞左腕スネルと契約した場合、先発ローテーションのトップでコールとコンビを組むことになる。コールは昨季ア・リーグのサイ・ヤング賞を受賞しており、2人が揃えばメジャーのローテーションの中で最高のワンツーパンチが生まれる」と期待を寄せた。
パドレスからFAになっているスネルは、昨季32試合に登板して14勝9敗、防御率2.25をマークし、2018年以来2度目となるサイ・ヤング賞を受賞。今オフの移籍市場では、大谷翔平投手や山本に並ぶ超目玉となっている。ただ、高額年俸や4.95という与四球率の高さが懸念され、ここまで新天地が決まらずに来た。
市場には大物投手がまだ残っており、しばらくは駆け引きが続きそうだ。
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文●SPREAD編集部